2011 Fiscal Year Research-status Report
低学年児童を対象とした小集団における文字学習支援方法の開発
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23531172
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大庭 重治 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (10194276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葉石 光一 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (50298402)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 書字 / 学習支援 / 小集団 / 特別な教育的ニーズ / 児童 |
Research Abstract |
小学校低学年の児童の中には,読み書きの学習に対する苦手意識が強く,教室の中での学習だけではその改善の糸口を見出せない児童が存在する。そこで,本研究では,子ども同士の相互交渉が容易であり,かつ共同学習の機会を計画的に組織できる小集団学習場面を設定し,その場面を活用した文字学習支援方法を,実践的な観点から検討することを目的とした。 本年度は,小集団を活用した特別な教育的ニーズのある子どもの学習支援を実施するにあたり,まず小集団学習場面設定の意義,そこで期待される学習効果,小集団形成における新たな視点等について,文献レビューにより整理した。この成果に基づき,市内小学校において放課後学習会を20回開催した。最大35名の児童を3グループに分けて小集団を形成した。これらの小集団を対象として,文字学習を含むオリジナルの学習課題を準備し,内発的動機づけに基づく学習支援を実施した。この過程を通して,小集団の中で児童の学習状況を把握する方法を実践的に検討した。今年度は,特に,学習時の他者に対する定位の状況,学習におけるメタ認知の習得,課題解決方略の内面化等に関する試行的な分析を行った。また,院生のための文字学習支援方法に関する学習プログラムを合わせて検討するために,研究協力者として参加した院生を対象として,学習支援活動に対する主体性,自らの学習目標の達成度,支援に関わるさらなる学習課題等について自己評価を求めた。さらに,本研究の遂行のために,アメリカ心理学会及び日本心理学会において研究動向に関する情報収集を行った。 以上の活動により,本年度は小集団における児童の学習状況の評価方法とそれに応じた支援方法の検討に着手することができた。これらの成果を受け,来年度以降も小集団学習支援を継続し,支援方法改善のための検討を重ねていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は,小集団場面を活用した文字学習支援方法を,実践的な観点から明らかにすることである。本年度は,その目的の達成に向け,文字学習の支援方法に関する文献レビューの実施,文字学習状況を把握するための評価方法の試行的策定,院生のための文字学習支援方法に関する学習プログラムの試行的検討をめざした。その結果,特に研究の遂行に支障となることはなく,ほぼ当初の計画通り研究を進めることができた。合わせて,来年度以降も引き続き研究を遂行できるように準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
市内小学校における放課後学習会を継続して実施し,対象となる子どもの学習過程を追跡する。その際,本年度検討した文字学習状況の評価方法に関する成果を活用し,それらを文字学習支援方法に関連付けていく。さらに,随時支援成果の評価を行い,支援方法改善のための検討を重ねていく。なお,年度当初は2年生,3年生を中心とした小集団により研究を開始し,その後2学期から新たに1年生の参加を得る予定である。このため,前年度から継続して参加している児童と新たに参加する児童を含めて学習の変化を追跡していく予定である。 また,本年度検討した大学院生のための学習プログラムについては,放課後学習会における実践場面での支援状況を参考にしながら,その改善を図っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度も引き続き小集団活動場面として放課後学習会を活用する。このことから,そこで使用する教材作成の材料や支援実施記録に使用するメディア等を購入するために物品費を使用する。また,教材作成及び支援記録分析の補助を依頼するために人件費謝金を使用する。さらに,研究推進に必要な情報収集を行うために,アメリカ及び国内の学会に参加する際に必要な旅費を使用する。その他,文献収集,学会参加費等にその他の経費を使用する。
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Research Products
(1 results)