2013 Fiscal Year Annual Research Report
貧困・格差社会に生きる高校生の自立支援をめざした家庭科カリキュラムの開発
Project/Area Number |
23531209
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
藤田 昌子 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (40413611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 節子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (50396264)
大竹 美登利 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40073564)
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Keywords | 格差社会 / 自立支援 / 家庭科 / カリキュラム / 高等学校 |
Research Abstract |
(今年度の研究の成果) 高校生を取り巻く社会環境の激変に対応した生活経営のカリキュラム開発を目的として継続的に研究に取り組み,出版した教材集『安心して生きる・働く・学ぶ』の一部を使用して高等学校において授業実践を行った。その授業実践分析を踏まえ,カリキュラムの教育的効果と課題を明らかにした。 (全体の研究成果) 本研究では,質問紙調査や事例研究により明らかになった高校生の生活と労働の実態と課題をもとに,自立した生活を営む力を育む家庭科カリキュラムを作成し,教材集『安心して生きる・働く・学ぶ -高校家庭科からの発信-』を出版した。本書は,高等学校の家庭科に限らず,総合的な学習の時間,進路指導,また大学・短大の授業等や社会教育においても活用されており,教育現場へ還元する,さらには学校教育にとどまらず社会教育への発展も視野に入れ,広く社会に発信していく目的は達成できたといえる。カリキュラムの内容も,金銭面や社会保険,雇用形態の面から将来の生活をリアルに考え,「生きづらい」社会のなかで自分の生活を守るためのセーフティネットの重要性を認識できるようになり,格差の拡大や不安定な生活を強いられることに対し,問題点を指摘し現状の改善を社会や政府に求めようとする気持ちが生まれるなど,教育的効果も確認できた。今後は,目覚ましく変化する高校生や若者を取り巻く社会環境に対応しつつ,問題解決に向けて行動へつないでいく視点や力を生徒や若者がもてるようなカリキュラムにさらに改善していきたい。
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Research Products
(5 results)