2011 Fiscal Year Research-status Report
児童生徒の発達段階に対応した平和教育プログラムの開発と評価
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23531269
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Research Institution | Hijiyama University |
Principal Investigator |
石井 眞治 比治山大学, 現代文化学部, 教授 (60112158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 由美子 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40206545)
沖林 洋平 山口大学, 教育学部, 講師 (20403595)
小杉 考司 山口大学, 教育学部, 准教授 (60452629)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 平和概念の年齢発達 / 平和概念尺度 / 平和教育 / 平和教育カリキュラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、道徳性発達理論に基づき、平和教育のフレームワークの構築にある。学術的には、平和概念が年齢発達に伴い形成されていくのかを明らかにするところにある。また、教育的にはこの健やかな「平和」概念を育成するための「平和教育」カリキュラムを構築するところにある。この目的を達成するために次ぎの研究計画に従い、研究を実施し、下記のような実績を得ることができた。 1.道徳性発達理論に従い、年齢発達段階に即した「平和概念」の構築 2.1の「平和概念」に従い、平和概念尺度(小学低学年版・小学中学年版・小学高学年版、中学生版、成人版の作成 3.小学生(1286名)、中学生(1049名)、高校生(587名)、大学生(78名)を対象に、「平和概念尺度」により平和概念の年齢発達を測定した。 (1)平和概念は年齢発達につれて発達・分化していく。(2)中学2年生で第III段階まで発達するが、それ以後は緩やかな発達に留まる 4.平和概念尺度により現行の「平和教育」プログラムの評価 (1)原爆に関する知識の定着率が低い。(2)教わる相手は教師、情報源はテレビや資料館が多い。また、学校外での「平和教育」は皆無。(3)受け身的な知識学習が中心であり、主体的に考える教育内容は乏しい。 5.発達段階に応じた小学校・中学校・高等学校の平和教育カリキュラムの構築 (1)テキストの作成、(2)学習指導案の作成を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平和イメージ尺度作成のための基礎的資料の収集及び研修プログラム作成の予備調査を計画していたが、発達段階に応じた平和教育プログラム、テキスト、指導案の作成まで達成した。また、平和教育の実施に向けて、教員への説明及び研修も実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は平成23年度に修了した研究計画に従い、次の2側面から平和教育プログラムの教育効果測定を行い、プログラムの精緻化を諮る。(1)プリーポスト研究計画に従い、児童・生徒の態度変容に及ぼす平和教育プログラムの効果測定を行う(2)教師を対象に授業分析と評価を行う
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.児童・生徒の教育効果測定のための質問紙(4000部)の印刷2.質問紙作成及び検討のための研究者の会合費及び交通費3.多量のデータ整理のための費用。4.授業分析のため、専門的技能を有する研究助手のための謝金5.国際学会での発表のための費用
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Research Products
(3 results)