2012 Fiscal Year Research-status Report
教職員の意識と行動の特性を踏まえた校内支援体制に関する研究
Project/Area Number |
23531323
|
Research Institution | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 |
Principal Investigator |
植木田 潤 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育支援部, 研究員 (20509145)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 倫代 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育支援部, 上席総括研究員 (00300715)
笹森 洋樹 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 企画部, 総括研究員 (40419940)
|
Keywords | 特別支援教育 / 校内支援体制 / アセスメント |
Research Abstract |
(本年度の研究実施状況) 研究の二年目である本年度は,研究計画に基づき,以下のことに取り組んだ。 1.学校コンサルテーションおよび教員集団のアセスメントに関わる,国内外の先行研究や文献および資料等を収集し精査した。2.初年度に作成した「校内の意識および行動アセスメント」調査用紙を,研究協力校8校において,学年の始まりと学年の終わりの2回で実施した。調査は郵送および実地調査の形態で行い,実地調査においてはアセスメント調査の有効性や利便性について,各研究協力校および特別支援教育コーディネーターに対する直接の聴き取り調査を行った。3.8校の研究協力校を,毎月のコンサルテーションと年間1~2回の研修を実施するグループ,年間1~2回程度の研修を実施するグループとに分けて,教職員の意識及び組織作りに対する介入を行った。年度末に実施したアンケート調査の結果を検証し,介入の効果とアンケート調査そのものの有効性を検証した。 (本年度の研究成果) 1.研究協力校において「校内の意識および行動アセスメント」を実施し,その結果に基づいて年間の教職員研修やコンサルテーション,事例検討などの方向性を検討した。2.実際に,教職員に対する研修,コンサルテーション,事例検討などの介入を行い,教職員の意識や行動の変容を試みた。また、その結果に対する効果について,「校内の意識および行動アセスメント」を用いて検証した。3.数校の研究協力校を訪問して,実際に本アセスメントを実施した上で聴き取り調査を行い,本アセスメントの有効性や利便性の検討を行った。4.「担任」,「担任を持たない教員」,「管理職および養護教諭」の3種類で作成し,調査結果の入力から集計,分析,結果の提示までをPC等の電子機器上で簡易に行えるよう電子化したプログラムについて,その利便性や改善点について検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
(理由) 本年度は,研究協力校8校における学校コンサルテーションの実施にエフォートを割いてしまい,本アセスメント調査に対する実施協力校を拡大することができなかった。学校コンサルテーションを行わない比較対照群のアセスメント調査を行うことができなかった。そのため,アセスメント調査の有効性や利便性を検証するための母数としては十分とは言えないものだった。
|
Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 次年度は研究計画に基づき,調査実施校を増やしてデータを収集し,アセスメント結果の妥当性および有効性の検討を行いたい。また,次年度も引き続き,本アセスメント結果に基づいた研修やコンサルテーションの在り方を提案して,実際に各学校現場で取り組んだ後,教員集団の意識や行動がどのように変動したかを本アセスメントによって検証し,実際の変動を反映しているか検討したい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(次年度の研究費の使用計画) 平成25年度の研究計画を推進するにあたり,以下のように研究費を使用する予定である。 1.アセスメント調査を実施する機関(研究協力校),研究分担者,研究協力者および研究協力機関との協議や情報交換のための旅費 2.アセスメント調査および学校コンサルテーションによる介入を実施するとともに、協議や情報交換のための旅費 3.研究協力者および研究協力機関を招集した研究協議会の開催にかかる経費 4.関連する文献や資料,研究に必要な物品の購入費用
|