2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540044
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
中本 和典 山梨大学, 総合分析実験センター, 教授 (30342570)
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Keywords | 代数学 / 代数幾何学 / 不変式論 / 表現のモジュライ |
Research Abstract |
ビーレフェルト大学(ドイツ)で行われた第15回多元環の表現論国際会議(ICRA 2012)にて、“The moduli of absolutely thick representations”というタイトルで講演を行った。面田康裕氏(明石高専)とともに、複素単純Lie群のthick、denseな複素表現の分類を使って、任意の群の既約表現の「非自明」な外積がthickな表現にならないことを確かめた。ここで、「非自明」な外積とは、外積表現の次元がもとの表現の次元より真に大きくなるときをいう。これにより、thickという概念が外積を通じ自然に現れる概念であることがわかった。 自由モノイドの表現のモジュライについて、鳥居猛氏(岡山大学)とともに、2次表現および3次表現に関して、その代数的位相幾何学的性質または有理点の個数を調べた。自由モノイドの2次絶対既約表現のモジュライについて、有理点の個数とHasse-Weil型ゼータ関数を計算した。 その他、\tilde{D}_5-特異点とその半普遍変形をLie環sl(2, C)+sl(2, C)を使って構成し、4次対称行列の空間上定義されたj関数を導入した。これらの結果は、M. Tosunとの共著 “A new construction of \tilde{D}_5-singularities and generalization of Slodowy slices”として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自由モノイドの2次表現の各鋳型に対するモジュライについて、有理点の個数や複素数体上の代数的位相幾何学的な性質に関して、鳥居猛氏(岡山大学)とともに論文にまとめる段階である。2次表現の各鋳型に対するモジュライの構成をまとめた論文を公表した後で、徐々に公表する予定である。また、自由モノイドの3次表現の構造についても、研究を着手した。 thick, denseに関する研究も、国際会議(ICRA2012)で発表し、面田康裕氏(明石高専)とともに論文にまとめつつある。 以上のことから、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
「成果を論文にまとめる」という方策について、2次表現の各鋳型に対するモジュライの構成、自由モノイドの2次表現の各鋳型のモジュライの代数的位相幾何学的構造、3次表現のモジュライの構造、thickな表現に関する結果、等について順次論文にまとめていく。 「今までに得られた成果を公表・発信する」という方策について、今後もさまざまな研究集会で機会があるたびに研究成果を発表していく。 「未着手の計画に着手する」という方策について、3次の表現のモジュライの構造などについて徐々に着手していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度内に全額予算執行するより、一部次年度へ繰り越す方がかえって効率的な予算執行が可能となると考えた。必要な情報収集のための国内旅費や図書費、または、必要な知識の提供のため、他の研究者の招聘のための旅費として使用することを予定している。さらに、研究成果についても公表するための旅費等に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)