2011 Fiscal Year Research-status Report
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23540177
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
伊藤 栄明 統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 名誉教授 (60000212)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 確率論 |
Research Abstract |
多次元ランダムパッキングの解析的研究は非常に困難であることが知られているが、極端に単純化された確率モデルについて解析的に研究することにより、もとの多次元ランダムパッキングの解析的研究の糸口をつかもうとするものである。多次元ランダムパッキングの研究には通常計算機シミュレーションがもちいられる。解析的接近が可能であるように問題を単純化した離散的なモデルを考え、空間の次元との関連で充填率を考える。より具体的には次の問題を考えることにより研究をすすめた。 辺の長さ1である格子を考え、格子点の上にcubeの頂点を置く、離散的な向きをそろえたランダムパッキングを考える。辺の長さ2のcubeを辺のながさ4のcubeにランダムにつめてゆくというもっとも単純な離散的ランダムパッキングを考える。さらに片隅充填志向という条件をいれると空間の次元dとの関連で充填率の期待値の漸化式が得られる。この漸化式に基づいて充填率の次元dとの関連での漸近的挙動を調べる。この問題の解決には古典的な解析学における様々な深い性質を用いる必要があるが台湾の統計科学研究所のHsien-Kuei Hwang 博士の協力によりもとめることができた。この問題にはanalysis of alogorithms という分野で用いられている解析的方法を適用した。 次元が十分に大であればcube のcubeへのランダムパッキングの充填率とcubeのtorusへのランダムパッキングの充填率は漸近的に等しくなると考えている。この予想についても研究を行っているが解決にいたっていない。 データベースICSDを購入し結晶構造への理解を深めた。結晶の対称性の統計的分布についいての以前の研究成果をarxivにのせ関連分野の研究者に公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次元が十分に大であればcube のcubeへのランダムパッキングの充填率とcubeのtorusへのランダムパッキングの充填率は漸近的に等しくなると考えている。この予想につい計算機実験を行い境界条件の違いの効果が次元がおおきくなるととも弱くなってゆくという現象を観察し解析的研究へのヒントが得られた。 片隅充填志向という条件をいれると空間の次元dとの関連で充填率の期待値の漸化式が得られる。この漸化式に基づいて充填率の次元dとの関連での漸近的挙動を調べ結果が得られた。可能なかぎり問題を単純化し解析的研究を行うという接近法について新たな方向が得られたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
cube のtorus へのランダムパッキングの充填率、については解析的結果が得られていない。何らかの飛躍が必要であると思うが、可能なかぎり問題を単純化し解析的方法により問題を解決するという方向での研究をさらにすすめてゆく。いままでの研究交流を大切にし議論をふかめてゆきたい。 課題についての計算機実験をさらに行ってゆく。 えられた幾何学的構造の数えあげ等の問題をあきらかにし結U晶構造の理解等への応用を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
内訳 物品費 100,000 円 旅費 1,000, 000 円 人件費・謝金 100,000 円 その他 100,000 円ということで国外の研究者との研究交流に重点をおき研究を行う。
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Research Products
(1 results)