2013 Fiscal Year Annual Research Report
医療用固定具に使用される生分解性ポリ乳酸のクラックレス微細加工技術の構築
Project/Area Number |
23560140
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 秀治 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90278101)
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Keywords | ポリ乳酸 / 微細加工 / クラックレス / ダイヤモンド工具 |
Research Abstract |
脳神経外科手術における最先端技術を支える医療部品の一つとして用いられている骨切り後の患部を固定する部品には、生体適合性や診断画像の改善の観点から脱アーチファクト材料であるポリ乳酸を使用することが有効とされているが、部品加工時に生じるマイクロ クラックの残存が問題視されている。本研究では、ポリ乳酸部品の加工における信頼性向上を図るため、回転工具を用いて切り取り厚さを薄く制御することによる微細加工技術の構築を試みる。 本年度は前年度の積み残し部分を実施するととも材料側の温度制御を行いにクラックレス科に対する微細切削機構について検討した。前年度までに明らかとした適正条件を用いて微細加工後の加工表面について、極表面層の観察を実施した。適正条件においては微細クラックは観察されなかった。また、本来、数ワットのパルスレーザを用いた外部エネルギー供給法を確立する予定で研究を推進してきたが、微視的な出力調整が十分でなかったため、材料を別の方法で加熱するスタイルに変更しこの部分の調査を進めた。実際には微視的に汎用的な切削条件下において材料の温度制御を行うモデル的な実験を試み、適正切削条件の切削温度がクラック抑制に効果があることを検証した。 また、バインダレスダイヤモンドを用いたボールエンドミル工具による自由局面の加工については加工実験は実施できたものの、最終的な加工後の評価にまで至っていない現状である。このため、最終的な実際の骨切り部分に使用する固定具の形状の加工については今後推進していくこととした。
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Research Products
(3 results)