2011 Fiscal Year Research-status Report
レーザー援用微粒子ジェット噴射埋込法による高精度静電容量素子の高速形成技術の開発
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23560375
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 勝彦 仙台高等専門学校, 専攻科, 教授 (80187715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 光博 仙台高等専門学校, マテリアル環境工学科, 准教授 (20342454)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 作製・評価技術 / プリント基板 |
Research Abstract |
電気・電子素子用基板材料として、リサイクル可能で地球環境に優しい熱可塑性樹脂を使用し、特性を活かしつつ、機器のコンパクト化を推進する技術として、レーザー援用微粒子ジェット噴射埋込法を提案し研究を推進している。 本研究では、融点が比較的高く非石油系の熱可塑性樹脂(POM)基板に、静電容量(キャパシタ)を高精度に同基板に高速に埋込する技術を開発することを目的とした。平成23年度は、高精度で高速にキャパシタを作製できる装置の設計・製作を行い併せて装置用の制御ソフトを作成した。一方、6層までで、方形型レーザー光ファイバーを用いて並列接続と等価の積層型のキャパシタを作製し、容量―積層数の関係を求めたところ、決定係数が0.9992の高精度のもの作製が可能なことが確認された。また、3積層数で面積を変化させ、同様のファイバーを用いてキャパシタを作製し、容量―電極面積の関係を求めたところ、決定係数0.9938の高精度のものの作製が可能なことが確認された。さらに、誘電体層への微粒子ジェット噴射の往復回数を変えて誘電体層の厚さを変えて3層型キャパシタを作製し、容量―噴射往復回数の関係を求めたところ、同様のファイバーを用いることにより、反比例の関係ではなく、指数関数的に往復回数の増加と共に変化する特異な変化が見いだされた。この場合の容量―往復回数の関係を示すグラフにおいて、決定係数0.9972の関係が得られた。 今回の研究において、1回1素子を作製する装置を用いて方形ファイバーを活用して積層数、電極面積、誘電体層厚を変化させることにより600 pF~60 nFの100倍範囲に容易に高精度で広範囲に容量を作製できることが確かめられた。今後、今年度作製した多数素子(4素子)を高速に作装する装置の性能を確かめる必要がある。また、容量―噴射往復回数の関係において指数関数関係を明らかにする必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高精度で同時複数素子を作製する装置が完成したが、完成したばかりのため、その装置を使用して未だ試料を作製していないが、1回1素子作製の装置を改良して用い、研究計画に沿い方形ファイバーを用いることにより最大6層積層まで、電極面積あるいは電極間距離を変化させて素子の作製を行い決定係数が0.99程度のもの高精度の素子の作製に成功し、高精度素子作製の手法の端緒をつかむことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
装置が完成したばかりなので、早急に、その装置を用いて試料を作製し、高精度で高速に試料の作製が可能がどうかの確認と、課題が発生した場合の問題点を探り、解決していく。尚、装置の完成具合の影響により、年度末に集光レンズを注文したので、年度を挟んで残りのレンズを購入するする必要があるため一部の額を次年度に使用することとした。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
C-Cu混合微粒子電極を用いたキャパシタの作製を行い、チタン酸バリウム微粒子の粒径の変化を変更して、チタン酸ストロンチウムとの混合比の変化を調べる。
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Research Products
(2 results)