2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560570
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 栄輝 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90200609)
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Keywords | 端横桁 / 鋼鈑桁橋 / 孔 / 維持管理 |
Research Abstract |
平成23年度に4主桁を有する単純鋼鈑桁橋における端横桁とほぼ同様の挙動をする端横桁単体モデルを構築した.平成24年度はこの端横桁単体モデルのウエブに長方形の孔を設け,解析を行った.孔の位置は9パターンとし,死荷重と地震荷重を与えた.地震荷重の大きさは限定せず,材料非線形性,幾何的非線形性の両方を考慮した複合非線形解析により地震荷重に対する耐荷性能を評価した.得られた結果は,次の通りである:(1)地震荷重に対する耐荷性能は孔の位置に依存する;(2)孔がウエブパネルの4隅に位置する場合,耐荷性能は大きく低下する;(3)孔の位置がウエブパネル4隅以外の場合,レベル2地震動に対しても安全性が確保される程度の耐荷力低下に留まる. この結果を実験的に検証するため,試験体の設計を行った.載荷装置の能力から試験体は実橋よりもかなり小さくする必要があり,かつ実橋と同様の変形性状を示すよう設計しなければならない.具体的には,縮小モデルではあるものの,孔の設置に伴うウェブ板の変形挙動を確認できる試験体にする必要がある.相似形で縮小した試験体を作成し,使用できれば望ましいのであるが,溶接との兼ね合いがあり,試験体に使用できる板厚や板幅に制約が加わる.また,実験で使用する載荷治具に起因する制約もある.そのため,数多くの非線形解析を行なう必要が生じ,相当の時間を費やすことになった.現在,試験体の最終的なチェックを実施する段階である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地震荷重に対するウェブに孔を有する端横桁の耐荷性能を評価し,孔の影響を検討することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
実験により,解析結果の妥当性を検証する.その上で点検孔設置に伴う構造特性低下の回復するための補強方法を検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記の研究推進方策に基づき,試験体の製作,載荷試験,解析ソフト,データ処理関連の経費などに研究費を使用する予定である.
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