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2011 Fiscal Year Research-status Report

居住空間におけるスギ材の心理的及び生理的効果に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23560706
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

東 賢一  近畿大学, 医学部, 講師 (80469246)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川井 秀一  京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00135609)
甲田 勝康  近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
仲村 匡司  京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (10227936)
辻野 喜夫  大阪府環境農林水産総合研究所(環境情報部・環境研究部・食の安全研究部・水産研究部, その他部局等, 研究員 (80503953)
萬羽 郁子  近畿大学, 医学部, 助教 (20465470)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords居住空間 / スギ材 / 心理 / 生理 / 疲労回復 / 臭気 / 視覚 / ストレス
Research Abstract

スギ材には優れた空気浄化機能があることや、その抽出成分にはストレス緩和効果や睡眠内容の改善効果等が報告されている。ヒトに対するこれらの作用の効果が実証されれば、居住者の健康改善や健康増進に寄与できる居住空間を提案できる。本研究では、スギ材に着目し、居住空間にスギ材を用いた場合のヒトの心理的ならびに生理的な効果について検証することを目的としている。 平成23年度は、1)スギ材内装環境室における作業負荷後の疲労回復、2)スギ材による嗅覚負荷刺激時における脳血流変化の計測、3)スギ材内装環境室における見えと心理評価の実験について、被験者の協力を得て実施した。また、いずれの実験も関係機関の倫理審査で承認を得て実施した。実験の結果、1)においては、スギ材内装環境室では対照室と比べて作業負荷後の疲労回復が早いことが示唆された。スギ材内装環境室では、スギ材から放散されるセドロールやβ-オイデスモールが特異的に検出された。これらの物質にはストレス症状緩和効果等があることから、本実験において疲労回復効果をもたらした可能性が考えられた。2)では、近赤外分光分析計(NIRS)を用いて、スギ材、合板、ゴム等を嗅覚負荷した際の前頭葉の脳血流変化を計測した。現在測定データの解析中である。3)については、スギ材の接地面積や見え(スリット形状の有無等)を変えて、アイマークレコーダーで被験者の視線を追跡し、心理状態や疲労感を評価した。スリット材ではスギ材からの放散物が多くなるが、視覚的な不快感やストレスが懸念されていた。しかし、視線の停留点解析や主観評価の結果から、スリットによる単純縞パターンは視覚ストレスとはなりにくいことが示唆された。 平成24年度は、長時間の効果として、睡眠の質や入眠に与える効果を評価する予定である。また、見えの評価については観察距離を変えた場合のヒトの反応を評価する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

疲労回復実験及び見えの評価については、計画通りに進捗し、申請者らの期待通りの結果が得られた。申請者らは、さらに近赤外分光分析計を用いて、スギ材の放散物が嗅覚中枢系を中心とした脳神経系に与える影響を評価し、現在データ解析を行っている。全体的に、期待通りの結果が得られたことや、生理面での評価については、さらに踏み込んだ実験を行ったことから、(1)の評価とした。

Strategy for Future Research Activity

交付申請書の計画通りに今後も推進する予定である。具体的には、長時間の効果として、睡眠の質や入眠に与える効果を評価する予定である。また、見えの評価については、観察距離を変えた場合のヒトの反応を評価する予定である。平成23年度に、約6万8千円程次年度使用額が発生した。研究成果の投稿の遅れなどによるものであり、次年度に使用する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初の計画通りに実施する予定である。具体的には、睡眠評価用機器類のレンタル費用、スギ材等の材料費、被験者の交通費や謝礼、学会発表・実験・打合せ等の旅費、分析委託費や分析消耗品、その他消耗品、研究成果投稿等である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 木質住環境と健康:木材の空気浄化機能の解明と木質住環境のヒトへの視覚・生理・心理効果2012

    • Author(s)
      川井 秀一
    • Organizer
      第198回生存圏シンポジウム(招待講演)
    • Place of Presentation
      京都大学(宇治市)
    • Year and Date
      2012年3月2日
  • [Presentation] スリット加工が施されたスギ材の観察がヒトに及ぼす影響II視線移動および主観評価に及ぼす影響2012

    • Author(s)
      仲村 匡司
    • Organizer
      第62回日本木材学会大会
    • Place of Presentation
      北海道大学(札幌市)
    • Year and Date
      2012年3月16日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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