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2012 Fiscal Year Research-status Report

居住空間におけるスギ材の心理的及び生理的効果に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23560706
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

東 賢一  近畿大学, 医学部, 講師 (80469246)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川井 秀一  京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00135609)
甲田 勝康  近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
仲村 匡司  京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (10227936)
辻野 喜夫  地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境情報部、環境研究部、食の安全, その他部局等, 研究員 (80503953)
萬羽 郁子  近畿大学, 医学部, 助教 (20465470)
Keywords居住空間 / スギ材 / 心理 / 生理 / 睡眠 / 臭気 / 視覚 / ストレス
Research Abstract

近年、スギ材には、優れた空気浄化機能があること、その抽出成分にはストレス緩和効果や睡眠内容の改善効果などのあることが報告されている。これらの作用によるヒトへの心理的・生理的な効果が実証できれば、居住者の健康改善や健康増進に寄与できる新たな居住空間を提案することが期待される。本研究では、スギ材に着目し、居住空間にスギ材を用いた場合のヒトの心理的ならびに生理的な効果について検証することを目的としている。
平成24年度は、1)スギ材による睡眠の質や入眠に与える影響、2)スギ材内装環境室における見えと心理・視覚認知反応の評価の実験について、被験者の協力を得て実施した。実験の結果、1)においては、スギスリット材パネルを枕元に設置した場合(スギ設置有り)と何も設置しない場合(スギ設置無し)で比較した結果、スギ設置有りの場合では、睡眠の質が有意に改善されていることが示唆された。また、スギスリット材からは、セドロールやβ-オイデスモールが特異的に放散されていることが確認された。これらの物質にはストレス緩和効果等があることから、本実験において睡眠の質の改善に寄与した可能性が考えられた。2)では、幅100mmのスリット材と板目材を用いて、壁面に縦貼りや横貼り等の配置を変えた場合の心理・視覚認知反応を評価した。その結果、見た目の快適感は、目の高さに横貼りされた板目材では、主観的には視覚ストレスを与えにくいものと考えられた。前年度の実験では、スリットによる単純稿パターンは視覚ストレスとはなりにくいことが示唆されたが、今年度の実験では、さらに配置による効果を確認できた。
平成25年度は、スギ材等の木材から放散される匂い物質が嗅覚神経系に与える影響について、近赤外分光分析法等を用いて評価する予定である。また、これまでのデータをとりまとめ、適宜学会等での発表及び学術雑誌へ論文投稿する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

スギスリット材による睡眠実験及び見えの評価については、計画通りに進捗し、申請者らの期待通りの結果が得られた。全体的に、期待通りの結果が得られたことなどを踏まえて(1)の評価とした。

Strategy for Future Research Activity

交付申請書の計画通りに今後も推進する予定である。具体的には、平成24年度に実施したスギ材等の木材による嗅覚神経系に与える影響について、近赤外分光分析法等を用いて評価を行う予定である。また、これまでのデータをとりまとめて、適宜学会等での発表及び学術雑誌ヘ論文投稿する予定である。欧州では、健康に配慮した建材について、臭いによる主観的な評価が実施されている。しかし、客観的な評価方法については、まだ確立されたものはみあたらない。最終年度であるため、残された予算は少ないが、木材等の建材による嗅覚神経系への作用効果の評価については、予備的な実験もを含めて検討したいと考えている。また、本件については、さらに評価方法を詳しく検討するためにも、今回の科研費の成果から発展した研究として、新たに科研費を申請する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

計画通りに実施する予定である。学会発表等の旅費や発表登録費及び参加費、研究成果投稿費、打合せ等の旅費等である。また、木材等の建材による嗅覚神経系への作用効果に関する予備実験等のための消耗品、分析委託費、被験者謝金等を予定している。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 2012

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 配置と向きの異なるスギ材パネルの観察がヒトに及ぼす影響II.視線移動および主観評価について2013

    • Author(s)
      仲村匡司
    • Organizer
      第63回日本木材学科大会
    • Place of Presentation
      岩手大学(盛岡)
    • Year and Date
      20130327-20130329
  • [Presentation] 木質住環境と健康-空気質特性の解明とヒトへの影響解析-2013

    • Author(s)
      川井秀一
    • Organizer
      第223回生存圏シンポジウム
    • Place of Presentation
      京都大学(宇治)
    • Year and Date
      20130313-20130314
    • Invited
  • [Presentation] 居住空間におけるスギ材の心理的及び生理的効果に関する研究-スギ材設置が疲労回復に及ぼす影響の検討-2012

    • Author(s)
      萬羽郁子
    • Organizer
      平成24年度室内環境学会学術大会
    • Place of Presentation
      東海大学(東京)
    • Year and Date
      20121215-20121216
  • [Presentation] Effects of Japanese cedar on psychological and physiological factors in an indoor environment: The influence of interior specifications2012

    • Author(s)
      萬羽郁子
    • Organizer
      Healthy Buidings 2012
    • Place of Presentation
      Brisbane, Austraria
    • Year and Date
      20120708-20120712

URL: 

Published: 2014-07-24  

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