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2011 Fiscal Year Research-status Report

非専門主体の支援可能性に着眼したALS患者の持続的在宅独居を支える住環境整備手法

Research Project

Project/Area Number 23560722
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

阪田 弘一  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (30252597)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森田 孝夫  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (90107350)
高木 真人  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (10314303)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
KeywordsALS / 住環境 / 非専門主体 / 支援
Research Abstract

1:ALS患者と介護者をつなぐ意思伝達用設備の実態調査および第一期開発・改良ワークショップ 在宅医療の中で医療機器の利用依存度が特に高いALS、その中でも、在宅療養生活を送るALS患者と、その意思伝達装置および療養空間に焦点を当て、在宅療養生活を送っているALS患者4名と、患者の介助者、そして、意思伝達装置に関連するスイッチの製作者1名を対象とし、患者が他者とコミュニケーションを図るために、どの症状の時期にどのような意思伝達装置を患者に提供すべきかを考察すると共に、症状の進行に伴う意思伝達装置の変化と、それに伴う周辺の物品配置、配線等の変化を調べ、その意思伝達装置の状態に即した療養空間の提案を試みた。並行して、簡易な技術と材料でかつ使いやすさを重視した、他者とのコミュニケーションのためのインターフェイスである意思伝達用設備の開発ワークショップを、患者と協働して複数回開催した。2.学生・支援者主体の自主工事による住空間改修指針の検討および第一回改修ワークショップ 継続的に支援を実施している1名のALS患者とその介護者のための住宅を対象に、住環境に対するニーズを調査し、学生を主軸としたワークショップ形式により住空間の改修を実施した。主な改修部分は、患者と介護者を仕切る建具および間仕切壁の改善(軽量化・介護者が見守りしやすい建具デザインへの変更・患者の安静を保つための間仕切壁の防音性能の改善)、である。また、京都および山口にそれぞれ在住の、在宅独居移行を望む患者2名および介護者と面会してヒアリング調査を実施し、住空間整備に関するニーズ整理、今後の移行先住居の選定、住空間改修内容などの検討・支援を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の研究計画において主たる調査・支援対象として予定していた患者2名のうち1名が、調査・支援の継続を望まない状況に、また、もう一名の体調が一時的に思わしくない状況にそれぞれ至ったこと、一方で、在宅独居移行に関する支援を望む新たな患者が登場したことにより、調査研究スケジュールの大幅な見直し・調整が必要となった。 そのため、全国の在宅独居ALS患者の支援制度利用、住環境実態と要求に関する調査の遂行と、住空間改修をテーマにしたワークショップへの着手が予定よりも遅れ、今年度予定していた水準まで知見を蓄積するには至らなかった。

Strategy for Future Research Activity

(1)病状進行度の異なるALS患者2名の在宅独居生活支援・調査、(2)全国の在宅独居ALS患者の支援制度利用、住環境実態と要求に関する調査、(3)ALS患者と介護者をつなぐ意思伝達用設備の開発・改良ワークショップ、(4)学生・支援者主体の自主工事による住空間改修のためのワークショップ、をそれぞれ並行して実施する。ただし、(1)については、2名のうち1名は当初予定していた患者ではなく、在宅独居を希望している病状が現状では軽度の新たな患者を対象に進めることとする。また、(2)については、東日本大震災を受けて、大規模停電が起こりうる災害時を想定し、人工呼吸器など生命維持のための装置を用いるALS患者の住空間整備に関する取り組みも重要であると考えられる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初の研究計画において主たる調査・支援対象として予定していた患者2名のうち1名が、調査・支援の継続を望まない状況に、また、もう一名の体調が一時的に思わしくない状況にそれぞれ至ったこと、一方で、在宅独居移行に関する支援を望む新たな患者が登場したことにより、調査研究スケジュールの大幅な見直し・調整が必要となった。そのため、当初スケジュールに遅れが生じ、今年度使用予定であった研究費の一部を繰越すこととした。 その繰越分を含め、次年度は以下の使用計画で進める。(1)多数の学生および支援者主体による住空間改修とコミュニケーション用設備製作のワークショップを前提とした調査研究を含むため、関連工具・備品・材料、また、制作補助者やワークショップ運営補助者への謝金、患者のワークショップ会場への旅費などへの使用が引き続き必要となる。(2)通常の動作やコミュニケーションが困難で、かつそのための苦痛やストレスもともなうALS患者および介護者に対する実態調査は、患者および介護者との信頼関係を築くことが重要であり、複数回の調査旅費や交通費が引き続き必要となる。(3)全国の在宅独居患者の住環境実態と要求に関する調査に関連して、東日本大震災を受けて、災害時を想定した住環境整備指針を探るため、被災した患者を対象とした調査を重視し、そのための費用も使用計画に含める予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 進行性難病ALS患者の持続的在宅独居のための空間整備に関する研究2011

    • Author(s)
      康乗佐知、阪田弘一
    • Journal Title

      日本建築学会近畿支部研究報告集計画系

      Volume: 51 Pages: 57-60

  • [Journal Article] ALSと在宅独居―生き続けるための場所―2011

    • Author(s)
      阪田弘一
    • Journal Title

      日本建築学会建築雑誌

      Volume: 126 Pages: 28-29

URL: 

Published: 2013-07-10  

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