2013 Fiscal Year Research-status Report
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23561013
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
硲 隆太 大阪産業大学, 人間環境学部, 准教授 (00379299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 洋一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 研究員 (30133119)
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Keywords | 実験核物理 / 素粒子実験 / 化学工学 / 同位体分離 / マイクロ・ナノデバイス |
Research Abstract |
(1)40Ca(2+)(水相) + 48CaL(2+)(有機相)⇔48Ca(2+)(水相) + 40CaL(2+)(有機相):(Lはクラウンエーテル) ① 液液抽出における最適条件(クラウンエーテル、有機溶媒、温度、時間、濃度)の探索。 ・平成25年度の本課題研究により、これまでの化学法による濃縮の中で最大の濃縮度(液液抽出3段目で8%濃縮)の結果を得、これは、DC18C6,クロロホルム0.07M、常温、時間(撹拌・静置1時間)の条件で得られ、さらに継続し、最適条件の探索を行う。一方、これまで懸念の濃縮度とCa回収量(クラウンエーテルへの吸着量)のトレードオフの関係も、Ca飽和水溶液濃度(30%->40%)の改善により濃縮度はそのままで、回収量を40/30=1.3倍にすることが可能であることが判明した。さらに、Ca濃度測定結果から、固液法のクラウンエーテル:Ca=3:1の関係と比較し、液液法では1:10と吸着量が従来の想定より30倍の可能性があり、新手順(従来の有機相:水相=10:1を1:2に逆転させ)で行い、回収Ca濃度向上を図る最適条件を求める実験を継続中である。 ②上記①の結果は高精度かつ短時間に同位体比測定可能な質量分析技術及び装置に立脚し、新たに京都大学原子炉実験所の共同利用申請(3年間のプロジェクト研究)が採択され、TIMSを用いたCa同位体比測定の新技術を確立した。 (2)1H 3H(気) + 1H_2 18O(液)<->1H_2(気)+1H 3H 18O(液) ・上記、気液2相交換反応に向け、環境中の微量トリチウムを精度良く測定するための電解濃縮装置を名古屋大学より譲渡を受け、電解セルを交換し、修繕を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
化学交換反応の前後に於いて、濃縮度と回収量(クラウンエーテルへのCaの吸着量)の各々の値を各抽出の段数ごとに精度良く求めることは必須であり、これまでICP-AES/OES(ICP原子発光分光分析装置)等を利用し、後者のCa濃度測定を行ってきた。前任校の広島大学より異動後、手元にICP-OESが無くなり、京都大学原子炉実験所のTIMS(前者の濃縮度の測定)と併せICP-OESを利用することになり、Ca濃度をすぐに測定することが出来なくなり、感度はICP-OESより劣るが、1ppm以上の測定感度を有し、簡易に測定が可能で少額で購入可能な炎光光度計を購入したが、装置に付属の検量液と市販の検量液のマトリックス(硝酸vs塩酸)の違いによる校正の相違及び測定結果の再現性(2~3倍の異なる結果)に疑義が生じ、現在、別メーカーの炎光光度計との比較測定を行うことになり、交換・買換えを検討中で、この間の検証実験を含む時間的ロスが生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
・マトリックスの最適条件(クラウンエーテル、有機溶媒、濃度、温度、反応時間(流速・流路長・形状)、強酸濃度)を決定し、多段濃縮・高速化及び回収量(濃度)・分離係数の向上に向けた開発。既に化学交換法に於いて最大の分離係数(樹脂による個液抽出法の約5倍、過去の同様な液液抽出法の約2倍)を得ており、トレードオフの関係にある回収量及び分離係数の最適化に当たり、多段化(マイクロ平行向流・トラップ連続流等)と高速化を視野に、既に測定技術開発を行ったTIMSによる迅速な同位体比測定により、早期の精製を実現する。 ・トリチウム水の気液2相交換反応装置も名古屋大学より本学への移設を行い、これまで重水で行ったマイクロチップ上での流速の依存性、流路長、温度、触媒等の最適条件の確認を実施し、トリチウム水で行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
異動により所属研究機関が変わり、これまで実験作業を担ってきた有機化学・化学工学にスキルのあるマンパワー(旧所属機関:広島大学の大学院生)が不在となり、クロロホルム等、有機溶媒の毒劇物を使用し、環境からのカルシウム混入等、高精度なノウハウも要求され、未経験の文系学部生に本実験作業は不可能で、派遣企業を通したスキルのある実験補助員を新たに雇用し、当該助成金を人件費(謝金)の一部として支給してきたが、現在、精度検証中の炎光光度計は都市ガスでの運用が可能であったため、従来のプロパンやアセチレンボンベ容器・レギュレーター・ガス代費用に余剰が生じた。 前年度より継続し、派遣企業を通したスキルのある実験補助員の人件費(謝金)として支給予定。併せて研究分担者及び共同研究先(東工大・名大・東大・京大炉)との調査・実験・研究打ち合わせ旅費として研究費を使用する。またTIMSによる高感度同位体比測定に関して、京都大学原子炉実験所と共同で実施し、前処理時の硝酸・イオン交換樹脂等の消耗品に充当する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Background reduction using single-photoelectron counting for WIMP search2013
Author(s)
I. Ogawa, R.Hazama, K.Mukaida, K.Kishimoto, T.Kobayashi, S.Tomii, H.Sakai, A.Katsuki, T. Itamura, Y.Tanaka, S.Umehara, S.Yoshida, K.Matsuoka, T.Kishimoto
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Journal Title
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A
Volume: 705
Pages: 1-6
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Search for neutrino-less double beta decay by CANDLES2013
Author(s)
S.Umehara,T.Kishimoto,M.Nomachi,S.Yoshida,S.Ajimura,K.Suzuki,K.Ichimura,K.Matsuoka,N.Nakatani,G.Ito,H.Kakubata,M.Saka,W.Wang,J.Takemoto,W.Chan,M.Doihara,Y.Tamagawa,I.Ogawa,S.Ueno,S.Maeda,A.Yamamoto,A.Tomita,G.Fujita,A.Kawamura,T.Harada,K.Fushimi,R.Hazama,H.Ohsumi,K.Okada
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Journal Title
AIP Conference Proceedings
Volume: 1533
Pages: 115-120
DOI
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