2012 Fiscal Year Research-status Report
エマルジョン混合によるバイオディーゼル生成反応の促進に関する研究
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23561028
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉川 邦夫 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (70134848)
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Keywords | バイオディーゼル / エマルジョン / スタティックミキサー |
Research Abstract |
バイオディーゼル(BDF)は、原料油とメタノールを触媒存在下で反応させることによって生成される。本研究では、混合が困難な原料油とメタノールの混合を促進するために、スタティックミキサーを用いて、油中にメタノールを微粒子化して均一に分散させ、エマルジョン化することで反応表面積を増加させて反応促進を図ることを目的としている。 平成24年度は、廃食油を用いて、コーン油について実施した平成23年度と同様な実験を行い、コーン油との比較を行った。また、酸化しやすいヤトロファ油については、予め酸化値を下げる前処理が必要となることから、ヤトロファ油とメタノールを酸触媒存在下でエステル化反応させ、エマルジョン混合をこの反応に適用した場合の効果について調べた。 まず、廃食油についての実験では、スタティックミキサーを用いることによって、同一の原料油とメタノールの比率および触媒量で比較した場合、機械的攪拌に比べてBDFの収率が向上するという、コーン油と同様な効果が得られることが明らかとなった。 次に、ヤトロファ油とメタノールの酸触媒存在下でのエステル化反応に及ぼす、混合法の影響についてであるが、9.3mgKOH/1g oilであったヤトロファ油の酸化値を目標値である2 mgKOH/1g oilにまで引き下げるための条件として、反応温度を60℃で一定とした場合、機械的攪拌の場合には、メタノールとヤトロファ油のモル比が0.9:1、硫酸の添加量が1.25%(重量比)であったのに対して、エマルジョン混合法の場合には、メタノールとヤトロファ油のモル比が0.8:1、硫酸の添加量が1%(重量比)であった。この結果から、酸化値の高い植物油の前処理としてのエステル化反応の促進にも、エマルジョン混合法は有効であることが実証された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、原料油中にメタノールをエマルジョン化して混合させ、従来の機械的攪拌混合法と比べて、原料油中にメタノールをより均一に分散させ、同時に反応表面積の大幅な増大を図ることによって、飛躍的な反応促進を実現し、その結果として、従来技術が持つ問題点の解決を図ることを目的としており、平成23年度の研究成果によって、エマルジョン混合法がコーン油とメタノールの反応促進に有効であることが実証され、平成24年度の研究成果によって、エマルジョン混合法が廃食油とメタノールの反応促進にも有効であり、ヤトロファ油の酸化値を下げるための前処理としてのメタノールとの反応にも有効であることが実証されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、固体触媒を用いた原料油とメタノールのエステル交換反応に及ぼすエマルジョン混合法の効果を明らかにして、エマルジョン混合法の適用拡大を図ることを目的とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし。
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Research Products
(2 results)