2011 Fiscal Year Research-status Report
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23570122
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
星 良和 東海大学, 農学部, 准教授 (70332088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 顕子 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00244674)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 反復配列 |
Research Abstract |
研究を遂行するための植物の系統分類学的解析と、倍数体の分布を明らかにする細胞生物学的調査はこれまでの研究で充分である。目的を遂行するための細胞遺伝学的基礎技術と設備については、分散配列の差異を見積もる必要があり、このため初年度に蛍光顕微鏡画像解析システムを導入し実験をすすめる。平成23年度は、これら系統維持している材料をまずDNA抽出および染色体解析研究に必要な量の生株をモウセンゴケおよびヨメナそれぞれにおいて増殖・管理・育成を行い、モウセンゴケおよびヨメナそれぞれにおいてディファレンシャルディスプレイ法を行うためのゲノムDNAの調整を行った。また、使用するプライマーはRAPDプライマーについてはほぼ全シリーズ(680プライマー)を確保しており、全シリーズの半分に相当する300プライマーについてシオン属およびモウセンゴケ属の3種について行い、合計1200以上の組み合わせの電気泳動試験を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおりに実行し、予定どおりのデータを得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
シオン属およびモウセンゴケ属の相似的な染色体サイズの違いをもつ種を材料に、染色体サイズの差異をもつゲノム間での効率的なディファレンシャルディスプレイ解析を中心に行い、染色体サイズの減少だけでなく増加に関与する新規DNAを多数特定し、分子レベルから種分化と染色体の進化について推察する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、単離したDNAを用いて、染色体上へのFISHを行うとともに、シークエンスにより塩基配列を決定した後、比較解析を行う。さらに新たなプローブを用いてノコンギクおよびトウカイコモウセンゴケの染色体でのComparative FISH法を確立し、(1)ノコンギク染色体がシロヨメナおよびユウガギクの異質倍数性からなるゲノム構成を持つこと、(2)トウカイコモウセンゴケ染色体がモウセンゴケおよびコモウセンゴケの異質倍数性からなるゲノム構成の解析、またDNA配列によるシオン属とヨメナ属の解析を行う予定にしている。繰越金は、分担者が担当しているヨメナにおいて目的とするDNA断片が予測していた以上に効率的に得られたことから、次年度以降に残りのプライマーを用いてのRAPDスクリーニングを引き続き行うことにした。よって、これまでの研究成果が当初の予定通りに進められているため、次年度に係る研究経費については、繰越金を前年度のRAPD実験経費として実施し、当初予定していた次年度予算分は交付申請時の計画通りの使用となる。
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