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2012 Fiscal Year Research-status Report

核酸-タンパク質複合体構造を基盤としたLINEの転移プロセスの解明

Research Project

Project/Area Number 23570139
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

真板 宣夫  徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (00404046)

Keywordsレトロトランスポゾン / 結晶構造解析
Research Abstract

24年度当初計画では昆虫培養細胞の発現系の立ち上げであった。真核多細胞生物由来のタンパク質はコドン頻度や翻訳後修飾等の理由で大腸菌での発現・精製が非常に困難であることが多く、真核多細胞生物の大量発現系として昆虫細胞(Sf9)が良く用いられている。さらに、本課題で扱うタンパク質は蚕由来のものであるので、同じ双翅目の昆虫であるヨトウガの発現系は上手く行くことが期待される。実際に共同研究者の東京大学藤原教授のグループでは、タンパク質の発現量は低いものの、Sf9内で転移活性を確認している(Matsumoto et al, 2004 & 2006)。そのため、細胞培養用に小型インキュベータおよび様々な培養器具を購入した。しかしながら、大学内での遺伝子組換実験の申請が遅くなってしまったため24年度中に実験を開始することが出来なかった。25年度に申請が承認され、4月末の現時点でバクミドの構築とSf9の第一段階の培養が終了している。
追記事項であるが、24年度は本課題とは別のプロジェクトが進み、投稿論文作成にリソースを向けたため本課題の進展が遅れた。別のプロジェクトの成果は、4月末現在論文発表1報(Maita et al, 2012;corresponding)、リバイス中が2報(corresponding1、co-first1)である。
Matsumoto T, Takahashi H, Fujiwara H (2004) Mol Cell Biol 24:105-122.
Matsumoto T, Hamada M, Osanai M, Fujiwara H (2006) Mol Cell Biol 26:5168-5179.
Maita N, Taniguchi H, Sakuraba H (2012) Acta Cryst F 68:1363-1366.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

年度初の計画では昆虫培養細胞系での精製が終了している予定であったが、他のプロジェクトにかかりっきりとなってしまったため、まだ発現系の構築に至っていない。現在投稿中の論文が受理すればリソースを全てこちらに向けられるので、今年度中に少なくとも精製は完了させたい。今年度中に結晶構造解析まで行うのは時間的に厳しくなっているため、精製出来次第クライオ電子顕微鏡を使って像を取ることを試み、LINEの何らかの構造的インフォメーションを得たい。

Strategy for Future Research Activity

25年度は昆虫細胞(Sf9)を用いてLINE型レトロトランスポゾン全体の発現・精製を目指す。具体的には、Sart1、Tras1、R1Bm、R2Bmの4種類について行う。これまでの精製の知見からORF2pはRNAと強固に結合しており、RNAを除くと極めて不安定になることから、個々のORFを別々に精製するのではなく転移装置丸ごとでの精製を試みる。プラスミドなど発現系に必要な遺伝子は共同研究先である東大藤原研から供与していただくほか、自研究室で新たに構築する。これまでに上記4種類のHisタグpFastBacコンストラクトは作製済みである。
さらに、創薬等支援技術基盤プラットフォームを利用して、Sf9でのLINE型レトロトランスポゾンの発現・精製の条件検討を行う予定である(課題採択済)。さらに結晶化に成功した場合、当プラットフォームで提供されるマイクロフォーカスビームラインを用いることで、微結晶しか得られなかった場合でもデータが取れることが期待される。
昆虫培養系での精製が完了した際は、結晶化スクリーニングと並行してクライオ電顕像を取り、期限内に何らかの構造情報を得られるようにする。電顕は国内のつながりのある研究者(九州大学)に依頼するか、徳島大学に導入予定のものを使用する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

25年度は最終年度であり、時間が限られる為、25年度は培地・試薬類の効率化を図るために調整済みの物を積極的に購入する。昆虫細胞培養器具は全てディスポーザブルのものを用い、培地も調整済みの血清培地を購入する。
昆虫細胞の培養技術の習得のため、共同研究先である東大藤原研に2-3回出張する。また、創薬等支援技術基盤プラットフォームの実施場所である横浜理研にも打ち合わせの為2回ほど出張する。その他、つくば放射光施設へ3-4回データ測定に出張を予定している。
また、論文投稿に際して英文校正および掲載料も\400,000程度予定している。

  • Research Products

    (5 results)

All 2013 2012

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Crystallographic and NMR evidence for flexibility in oligosaccharyltransferases and its catalytic significance2013

    • Author(s)
      James Nyirenda, et al.
    • Journal Title

      Structure

      Volume: 21 Pages: 32-41

    • DOI

      10.1016/j.str.2012.10.011

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Crystallization, X-ray diffraction analysis and SIRAS phasing of human α-L-iduronidase2012

    • Author(s)
      Nobuo Maita, et al.
    • Journal Title

      Acta Crystallographica Section F

      Volume: 68 Pages: 1363-1366

    • DOI

      10.1107/S1744309112040432

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] In situ click chemistry誘導型キチナーゼ阻害剤をリードとする高活性誘導体の創製2013

    • Author(s)
      廣瀬友靖, 他
    • Organizer
      日本薬学会第133年会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • Year and Date
      20130327-20130330
  • [Presentation] マクロライド骨格をテンプレートとした新規キチナーゼ阻害剤の創製2013

    • Author(s)
      菅原章公, 他
    • Organizer
      日本薬学会第133年会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • Year and Date
      20130327-20130330
  • [Presentation] ヒトα-L-イズロニダーゼの結晶構造解析2012

    • Author(s)
      真板宣夫, 他
    • Organizer
      第35回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      福岡国際会議場(福岡県)
    • Year and Date
      20121211-20121214

URL: 

Published: 2014-07-24  

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