2013 Fiscal Year Annual Research Report
核酸-タンパク質複合体構造を基盤としたLINEの転移プロセスの解明
Project/Area Number |
23570139
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
真板 宣夫 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (00404046)
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Keywords | 結晶構造解析 / レトロトランスポゾン |
Research Abstract |
25年度は昆虫培養細胞の発現系の立ち上げを行った。市販のSf9細胞とHigh Five細胞、無血清培地およびウシ血清、pFastBacキットを購入した。Sart1、Tras1、R1Bmの3種類のLINE全長のバクミドを構築し、一通り昆虫細胞系で発現を試みた。そのうちSart1のみ免疫染色でORF1pの発現が確認されたが、ORF2pの発現は確認できなかった。ORF1p自体も発現量は極めて少なく、大量に培養する設備が無いことから、昆虫細胞からの精製はいったんサスペンドとした。一方、創薬等支援技術基盤プラットフォームを利用して、Sf9でのTras1、R1、Sart1のORF2pの発現系の構築(Hisタグ)と発現の確認を行ってもらったところ、いずれも発現が見られなかった。 2013年11月にLINE-1 ORF2pとPCNAが結合することが米グループより報告された(Tarlor et al. Cell, 2013)。またこの論文でORF1pとORF2pは直接結合しないことが示されたため、ORF2pをPCNAと複合体を形成させ安定化させて精製することに方針を転換した。大腸菌コドンに最適化したカイコのPCNAを発現するDNA配列を人工的に合成し、pET28aで発現系を構築した。GST-ORF2とHis-PCNAを大腸菌内で共発現させて、グルタチオンカラムで粗精製したところ、溶出画分にPCNAが確認出来た。ORF2p単独では不安定で凝集しやすい問題があり精製が上手くいっていない経緯があるため、今後はこの系を使って精製を進めていきたい。 追記事項であるが、25年度は本課題とは別のプロジェクトが進み、投稿論文作成にリソースを向けたため本課題の進展が遅れた。別のプロジェクトの成果は4月末現在論文発表3報(うち責任著者1、筆頭著者1)である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Observation of the controlled assembly of preclick components in the in situ click chemistry generation of a chitinase inhibitor2013
Author(s)
Hirose T, Maita N, Gouda H, Koseki J, Yamamoto T, Sugawara A, Nakano H, Hirono S, Shiomi K, Watanabe T, Taniguchi H, Sharpless KB,Ōmura S, Sunazuka T.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci USA
Volume: 110
Pages: 15892-15897
DOI
Peer Reviewed
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