2012 Fiscal Year Research-status Report
ゴルジ体構造維持タンパク質golginファミリーによる輸送小胞の運命決定機構
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23570149
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
三角 佳生 福岡大学, 医学部, 准教授 (10148877)
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Keywords | 細胞小器官 / ゴルジ体 / 小胞輸送 / golgins |
Research Abstract |
1.前年の結果を受けて、以下の解析を行った。 (1)CASPとKinesin2の結合:2種類のkinesin2複合体(KIF3A+KIF3BとKIF3A+KIF3C)との直接の結合解析。KIF3CのC-末とCASPの結合がpull-downにより示された。一方、KIF3AとKIF3BはCASPとの結合は見られなかった。 (2)KIF3Cノックダウン(KD)とKIF3B KDにおけるライソゾーム糖鎖タンパク質lamp1と形質膜糖タンパク質CD44の挙動。これらの糖鎖タンパク質はゴルジ体で糖鎖の修飾を受けるが、どちらのKIF3のKDでも糖鎖の修飾に変化は見られなかった。このことはKIF3B,Cともにゴルジ体間及びゴルジ体―小胞体間のretrogradeな輸送には関与しないことを示唆する。 (3)両KIF3 KD細胞において、lamp1とCD44の集積がおこることが観察された。このことはKinesin2がpost-Golgiのretrogradeな輸送にかかわっていることを示す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今までkinesin2(kif3A+kif3B) はER-Golgi間retrograde 輸送に働くと考えられてきたが、我々の結果はこのことに疑問をなげかけた。Golgin-84と相が互作用をもつkinesin2(kif3A+kif3C)とkinesin2(kif3A+kif3B)がどのように働きが異なるかを解析することでGolgin-84の機能と小胞輸送の調節機構に新たな局面を追加できる。またkinesin2(kif3A+kif3C)とCASPの相互作用の証明はこれまでのCASPの機能を考えなおす必要をもたらした。
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Strategy for Future Research Activity |
Kinesin2とGolgin-84の相互作用がpost-Golgiである可能性を詳細に検討するために、post-Golgi SNAREとの相互作用を検討する。また正確の異なるライソゾームタンパク質cathepsin Dや形質膜タンパク質TfRなどについても解析を追加する。CASP KDについても、同様の解析をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請時の計画通りほとんどが物品費でsiRNAの合成、培養関係の消耗品、DNA解析用コンピューターソフトの更新費などである。次年度は最終年度なので論文投稿、掲載に必要な予算を一定額計上する。
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Research Products
(1 results)