2012 Fiscal Year Research-status Report
時系列三次元リモートセンシングによる広域森林資源シミュレーションシステムの開発
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23580197
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
露木 聡 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (90217381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
龍原 哲 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (40227103)
美濃羽 靖 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 講師 (80285246)
古家 直行 独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (50391181)
廣嶋 卓也 東京大学, 農学生命科学研究科, 講師 (40302591)
松村 直人 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (30332711)
尾張 敏章 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (00292003)
中島 徹 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (10598775)
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Keywords | LiDAR / 3次元森林構造 / 森林資源 / 成長予測 |
Research Abstract |
本研究は上空および地上から計測された時系列データの結合による詳細な資源予測を広範囲で実現することを目的とした。 本年度は、前年度に実施した伊勢神宮宮域林試験地・東京大学演習林試験地における航空機レーザースキャナーデータやステレオ航空写真に基づく数値表層モデル、現地データ等を踏まえて、林分密度に応じた同化器官の変動と林木の成長・枯損のモデル化を継続するとともに、森林資源シミュレーションシステムの妥当性・推定精度を検証した。また、上記のデータを基礎に、地形、林分密度、直径の成長と枯損等の相互関係をモデル化した。さらに、風倒被害を含む対象地の時系列的なレーザー計測結果から、広域な被害地の抽出も可能であることを確認した。モデルによる推定値は、現地調査とリモートセンシングの時系列データによって検証した。スギ・ヒノキ・カラマツの対象樹種のうち、ヒノキについては単木抽出が難しく、かつ地形と樹高成長の相関が比較的低かった。また、落葉樹であるカラマツにおいては、他樹種にくらべて樹冠と直径との相関が低かった。そのため、これらの樹種については推定精度を高めることが困難であることが示唆された。以上から、国内での占有面積の広い順に、スギ・ヒノキ・カラマツの順に優先順位をつけ、対象樹種を絞り込むこととし、研究を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示すとおり、前年度整理した森林3次元データおよび現地調査データを基礎に、森林資源の現況把握や成長予測、樹種間の相違等を比較検討しており、進展状況は順当である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従い、また本年度までの研究成果に基づき、今後はスギ・ヒノキ・カラマツのうち、全国的にも比較的広域に分布しかつ結果の良好なスギを優先して研究を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度中に新規レーザ計測を計画していたが、観測チャンスに恵まれず計測を行うことができなかった。そのため次年度前半に新規レーザ計測を行うことを計画しており、既存のレーザ計測データと合わせて、二時点以上のデータセットをそろえるための研究費の使用を予定している。
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Research Products
(5 results)