2013 Fiscal Year Research-status Report
脊椎動物唯一の自家受精魚を利用した新しい水産育種モデルの開発
Project/Area Number |
23580251
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金森 章 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40324389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪倉 良孝 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科, 教授 (20325682)
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Keywords | 雌雄同体魚 / 自家受精 / 育種 / CAPSマーカー / RAD-tag マッピング |
Research Abstract |
本研究では、比較ゲノム解析を基に魚類での汎用性の高い遺伝子マーカーセットを機能性遺伝子配列上に設計する。新規モデルとしてマングローブ・キリフィッシュKryptolebias marmoratus(以下Km) を用いる。Km は自家受精で殖える唯一の脊椎動物であり,各系統は自然の近交系である。そこでKm 雑種より迅速な複数系統の樹立をおこなう。これらを用いKm の遺伝地図を作成し、養殖に大事な形質のQTL 解析をおこなう。さらに最終的には選抜育種へと展開することを目的とし,数種の有用養殖魚種でこのマーカーセットの適用性とQTL 解析の汎用性を検討する。 方法としては1)さまざまな魚類ゲノム情報をもとにCAPS マーカー用primer set を設計し、二つのKm 親系統でPCR 増幅する。塩基配列より多型を検出した後、使用する制限酵素を検討する。2)既に確立されている形質の異なる2 系統と,その雑種ヘテロ個体由来の個体を10 世代以上個別飼育し,全個体の形質の遺伝様式を明らかにし,高成長かつ攻撃性の低い家系,すなわち養殖に適した形質を持つ家系を確立する。3)1と2を用いQTL 解析を行なう。さらに4)有用養殖魚種においてCAPS マーカーセットがどの程度汎用性を示すか検討する。 平成25年度は24年度に引き続き、上記の1)と2)を行なった。2)では着実に継代を重ね、検定用の家系が確立されてきた。1)ではこれまでのCAPSマーカーの検討にくわえて、上記2系統とそのF2個体のDNAをもちい、次世代シークエンサーによるRAD-tag mappingをおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CAPSマーカーによるマッピングにくらべ簡便な、次世代シークエンサーを用いたRAD-tag マッピングにシフトしたが、その方法習得と実験に遅れが出て、2014年3月に実験が終了したところである。マッピングにはまだ結果の解析が必要であり、平成26年度前半までかかる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度前半までに次世代シークエンサーのデータ解析を終え、マッピングを終了する。さらに染色体 in situ ハイブリダイゼーションにより連鎖群と染色体の対応をおこなう。またQTL解析も引き続きRAD-tag mapping により進めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
米国オレゴン大学との共同研究でおこなっているRAD-tag mappingに予想以上の時間がかかってしまい、2014年3月に最後の実験をオレゴンで行なった。ここで得られる結果とこれまでのCAPSマーカーによる結果をあわせ、全体をまとめるべく新たなprimer setの設計をおこなう。データ処理に若干時間がかかるため、primer set制作費を平成26年度に持ち越す。 上記のmappingのまとめ用primer set設計と制作費など。またデータ解析に若干費用を要する。
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Research Products
(2 results)