2014 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物唯一の自家受精魚を利用した新しい水産育種モデルの開発
Project/Area Number |
23580251
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金森 章 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40324389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪倉 良孝 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科, 教授 (20325682)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 自家受精魚 / 連鎖地図 / RAD-tag / 人工授精 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、比較ゲノム解析を基に魚類での汎用性の高い遺伝子マーカーセットを機能性遺伝子配列上に設計する。新規モデルとし てマングローブ・キリフィッシュKryptolebias marmoratus(以下Km) を用いる。Km は自家受精で殖える唯一の脊椎動物であり,各系 統は自然の近交系である。そこでKm 雑種より迅速な複数系統の樹立をおこなう。これらを用いKm の遺伝地図を作成し、養殖に大事な 形質のQTL 解析をおこなう。さらに最終的には選抜育種へと展開することを目的とし,数種の有用養殖魚種でこのマーカーセットの適 用性とQTL 解析の汎用性を検討する。 方法としては1)さまざまな魚類ゲノム情報をもとにCAPS マーカー用primer set を設計し、二つのKm 親系統でPCR 増幅する。塩 基配列より多型を検出した後、使用する制限酵素を検討する。2)既に確立されている形質の異なる2 系統と,その雑種ヘテロ個体由 来の個体を10 世代以上個別飼育し,全個体の形質の遺伝様式を明らかにし,高成長かつ攻撃性の低い家系,すなわち養殖に適した形 質を持つ家系を確立する。3)1と2を用いQTL 解析を行なう。さらに4)有用養殖魚種においてCAPS マーカーセットがどの程度汎 用性を示すか検討する。 平成26年度は25年度に引き続き、上記の1)と2)を行なった。2)では着実に継代を重ね、検定用の家系が確立されてきた。1)では25年度におこなった上記2系統とそのF2個体のDNAをもちいた次世代シークエンサーによるRAD sequencingの結果の解析が進み、高密度tagを持つ遺伝連鎖地図が完成した。総計9214tagが24の連鎖群にマップされ、遺伝距離の総計は1249cMであった。今後の育種におけるRAD sequencingの有用性が明らかになったと言える。
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Research Products
(2 results)