2013 Fiscal Year Annual Research Report
競争吸着法による食用海藻のヨウ素低減プロセスの開発
Project/Area Number |
23580275
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
関 秀司 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (10179327)
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Keywords | ヨウ素低減 / 食用海藻 / 競争吸着法 |
Research Abstract |
平成25年度の研究目標は,(1)流通式ヨウ素低減装置を設計・製作し,段階的なスケールアップを図ること,および(2)処理時間を延長することにより,天然リシリコンブのヨウ素除去率の向上を図るの2点であった。 目標(1)について,5kgの養殖マコンブと天然ミツイシコンブを,100Lの処理液(マンニトール15%,塩化カルシウム0.25%,塩化ナトリウム35%,水道水50%)と陰イオン交換樹脂カラム(20L)を用いて,循環流通式のヨウ素低減試験を各4回ずつ行った。その結果,いずれの場合も,90%以上のヨウ素除去率が得られ,重量損失率を10%以下に抑えることができることを実証した。 目標(2)について,養殖マコンブの1年物と2年物は約30分のヨウ素低減処理で90%以上のヨウ素除去率が得られるが,天然リシリコンブの場合は約50分の処理で約90%となることを確認した。また,これらのコンブのヨウ素溶出速度過程が,「表面積/厚さ」をパラメータとした擬一次速度モデルに従うことを見出し,リシリコンブのヨウ素溶出速度はマコンブ1年物の55%であり,マコンブ2年物のヨウ素溶出速度はマコンブ1年物の95%であることをがわかった。また,これにより,所定のヨウ素除去率を得るために要する時間を予測できる可能性を示した。
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Research Products
(3 results)