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2012 Fiscal Year Research-status Report

メタボローム解析を用いた黄色LEDによる植物生長メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 23580351
Research InstitutionSetsunan University

Principal Investigator

青笹 治  摂南大学, 理工学部, 准教授 (20248066)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 堀内 利一  摂南大学, 理工学部, 教授 (00388638)
長田 武  摂南大学, 理工学部, 講師 (70411709)
KeywordsLED / 光質 / 抗酸化活性 / スプラウト / ポリフェノール
Research Abstract

定格電流が700mAの高輝度LED素子を基板に半田付けし、高輝度LEDモジュールを作製した。今年度は、青色(450 nm)、赤色(630 nm)および黄色(595 nm)に、新たに緑色(525 nm)を加え、4種の波長の光を単独あるいは同時に、様々な組み合わせで点灯できるLEDモジュールを作成した。
予備検討として、市販の植物育成用白色LED(光合成有効光量子束:50 PPF)を用い、カイワレ大根、ブロッコリー、豆苗およびそばの芽のスプラウトを育成し、抗酸化活性を比較したところ、茎に比べて葉に高い活性があり、そばの芽に最も高い活性が得られた。しかしながら、カイワレ大根は栽培期間が短く、比較的良好な活性を示していた。
カイワレ大根を対象に新たに作成した4波長LEDモジュールを用い、光環境(光強度および光質)によるカイワレ大根の抗酸化活性への影響を調べた。その結果、光合成有効光量子束を50PPFから130PPFに増やすことで、より高い活性が得られた。また、クロロフィルの吸収波長の青色と赤色だけでは、白色光に比べ、活性が減少するのに比べ、黄色や緑色の中間色を加えることにより、活性が増加し、特に緑色が効果的であった。この結果は、高い抗酸化活性を得るには、黄色や緑色などの中間色が必要であることを示している。
カイワレ大根のポリフェノール含量を測定したところ、抗酸化活性の上昇に依存して、その含量が増加しており、光環境によりポリフェノール含量が増加し、その結果、抗酸化活性が上昇するものと考えられた。
さらに、脂肪を分解する消化酵素リパーゼの阻害活性をアッセイしたところ、ポリフェノールを豊富に含む緑色の光が入った光質で育てたカイワレ大根に最も阻害活性が認められた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上述の研究実績の概要に示した通り、研究計画に従って、概ね研究結果を得ることができている

Strategy for Future Research Activity

1)高付加価値植物の栽培を可能にする高輝度LEDモジュールの開発:これまでの形態形成、代謝物、植物ホルモンに関する実験成果に基づいて、より効率的に高付加価値の植物を栽培できる安価な高輝度LEDモジュールを開発する。
2)微量生理活性物の植物ホルモンの測定:植物の機能性と、有用二次代謝物生成量および微量生理活性物の植物ホルモンの関連について、より詳細な検討を行う
3)液体クロマトグラフ-飛行時間型質量分析計を用いたメタボローム(総代謝物)解析:総代謝物という観点から、光環境による野菜の育成への影響について解析を行う

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度の予算は、ほぼ予定どおり研究費を執行した。次年度は、物品費として、高輝度LEDモジュールの維持、改良のために消耗品、植物ホルモンや代謝物分析のための分析試薬を購入する予定である。そのほか、研究成果報告や情報収集のための学会出張等の旅費を支出する見込みである。

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Published: 2014-07-24  

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