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2011 Fiscal Year Research-status Report

糖尿病合併症におけるジヒドロピラジン誘発性遺伝子障害の関与とその機構の解析

Research Project

Project/Area Number 23590160
Research InstitutionSojo University

Principal Investigator

石田 卓巳  崇城大学, 薬学部, 准教授 (10301342)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山口 忠敏  崇城大学, 薬学部, 教授 (80037598)
武知 進士  崇城大学, 薬学部, 教授 (10222100)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsジヒドロピラジン類 / 糖化反応中間体 / 糖尿病 / 遺伝子障害 / 酸化的ストレス
Research Abstract

近年のライフスタイルの変化に伴い、糖尿病患者やその予備軍と呼ばれる患者の増加は、世界的な社会問題となっている。糖尿病は、血糖値が異常高値を示す状態であり、それ自身ほとんど無症状である。しかしながら、症状の長期化に伴い様々な合併症を引き起こすリスクが増加する。合併症発症の要因として、近年、終末糖化産物、並びにその糖化反応中間体が注目されてきた。そこで、本研究では、糖化反応中間体である dihydropyrazine 類(DHPs)のモデル化合物として、2,3-Dihydro-5,6-dimethylpyrazine (DHP-1)、2,3-Dihydro-2,5,6-trimethylpyrazine (DHP-2)、および 3-Hydro-2,2',5,6-tetramethylpyrazine (DHP-3) を用いてヒト肝ガン細胞である HepG2 細胞に対する影響を検討した。DHP-1、DHP-2 および DHP-3 をそれぞれ 1 mM 調製して細胞に曝露した結果、いずれの DHP も細胞障害性を示した。さらに、genome DNA を市販のキットを用いて抽出し、ヌクレアーゼを反応させ digestion を行い、紫外部分光光度検出器と電気化学検出器を接続した HPLC を用いて各ヌクレオシド濃度を定量した。その結果、曝露された DHP の種類に関わらず酸化的ストレスの指標である 8-OHdG は検出されず、さらに各ヌクレオシド濃度比に顕著な差は見られなかった。この時、断片化された genome DNA を検出するためアガロースゲル電気泳動を行ったが、いずれの DHP 曝露 genome DNA においても断片化 DNA は検出されなかった。以上の結果から、今回検討した条件化では、DHP 類は哺乳動物細胞に対して遺伝子障害性を有していない可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、交付申請書に記載した内容に則し、DHP 類が哺乳動物細胞に与える影響について遺伝子障害性を中心に解析した。その結果、DHP 類がヒト肝ガン細胞 HepG2 細胞に対して細胞障害性を有することが明らかとなった。この機構を明らかにするため、遺伝子を抽出して解析を行った。しかしながら、アポトーシス時に見られる遺伝子の断片化、もしくは酸化的ストレスの発生により生じる 8-OHdG を検出することはできなかった。今回の検討では DHP による遺伝子への影響の全貌を明らかにすることはできなかった。しかしながら、本検討は、DHP 1 mM の 24 時間曝露時において遂行されたものであり、その他の条件により遺伝し影響を観察することができる可能性は否定できないと考えられた。

Strategy for Future Research Activity

本年度は、DHP 類による細胞障害性の根幹が酸化的ストレスの発生に伴う遺伝子障害にあると予想し検討を行った。我々の検討から、DHP 類が哺乳動物細胞に対して細胞障害性を有することは認められたが、その機構については別の観点からの解析も必要であると考えられた。また、本年度行った実験条件の再考も行う必要がある。そこで、次年度は DHP 類による遺伝子障害を、検出方法や曝露条件を変えて検討し、本年度に得られた結果の信頼性について検証を加える予定である。また、遺伝子のみならず、タンパク質の発現変動にも注目した細胞障害機構の解析も併せて展開する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は、遺伝子障害性解析の条件検討の遅延に伴い予定していた研究計画の一部が実施されず、その結果として次年度への繰越額が発生してしまった。次年度は、この額を消耗品として使用するとともに、申請額を交付申請書に準じて使用し、研究の推進に努める予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 糖化反応中間体 dihydropyrazine 類による細胞障害発現機構2012

    • Author(s)
      石田卓巳
    • Organizer
      日本薬学会第 132 年会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2012 年 3 月 31 日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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