• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Annual Research Report

腎機能低下に伴う高ホモシステイン血症の成因機構と心血管疾患発症・進展への影響

Research Project

Project/Area Number 23590202
Research InstitutionTokyo University of Pharmacy and Life Science

Principal Investigator

長谷川 弘  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80218453)

Keywordsホモシステイン / メチオニン / メチル基転移 / 安定同位体 / 腎不全 / GC-MS / 13CNMR / 代謝フラックス
Research Abstract

ホモシステインの血漿濃度が基準値よりも高い状態が持続することは,心血管疾患の危険因子の一つとして知られている.ホモシステインは,腎不全患者において蓄積されやすく,透析患者の主要な死因の一つである心血管疾患との関連性が注目されている.本研究は,高ホモシステイン血症をホモシステインの生成と代謝の平衡が崩れた状態と捉え,腎機能低下に伴って,どのような機序で高ホモシステイン血症を呈するかを明らかにしようとするものである.
25年度は,これまでの検討で構築することができた代謝フラックス解析法を用い,腎不全病態モデルである3/4腎摘除ラット及び健常ラットのホモシステインの生成(脱メチル化)能,代謝(再メチル化及びイオウ転移)能を測定した.その結果,代謝回転速度よりも代謝クリアランスの方が評価指標として優れていること,腎部分摘除によって腎実質が減少してもメチオニンの脱メチル化クリアランスは健常ラットと差異が認められない一方で,3/4腎摘除ラットの再メチル化クリアランス及びイオウ転移クリアランスは健常ラットのそれぞれ約50%,10%低下すること等を明らかにした.3/4腎摘除による代謝クリアランスの減少分をメチオニンやホモシステイン濃度を上昇させることで補い,メチオニンーホモシステイン代謝回転速度を維持しているものと考えられた.
本研究により,腎機能低下に伴う再メチル化能低下が腎不全に合併する高ホモシステイン血症の成因機構の一端を明らかにすることができた.しかし,今回用いた病態モデルは血液生化学データから保存期腎不全病態であることが推測される.重度に腎機能が低下したときに,高ホモシステイン血症の成因機構,特に脱メチル化能がどのように変化するかを明らかにすることが,透析患者における心血管疾患合併の機序解明につながるものと考えている.

  • Research Products

    (3 results)

All 2013

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 腎部分摘除のメチオニン-ホモシステイン代謝サイクルに及ぼす影響2013

    • Author(s)
      長谷川 弘,田村優香,重永恵理,松尾和恵,上田麻未,篠原佳彦,市田公美
    • Organizer
      第7回日本アミノ酸学会
    • Place of Presentation
      熊本
    • Year and Date
      20131102-20131103
  • [Presentation] メチオニン-ホモシステイン代謝サイクルに及ぼす腎部分摘除の影響2013

    • Author(s)
      長谷川 弘,田村優香,重永恵理,上田麻未,松尾和恵,篠原佳彦,市田公美
    • Organizer
      第86回日本生化学会大会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      20130911-20130913
  • [Presentation] 5/6腎摘除ラットにおけるメチオニンーホモシステイン代謝系の解析2013

    • Author(s)
      長谷川 弘,田村優香,重永恵理,篠原佳彦,市田公美
    • Organizer
      第56回日本腎臓学会学術総会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      20130510-20130512

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi