2013 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインLECT2レセプターの性状・機能とシグナル伝達の解析
Project/Area Number |
23590275
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
山越 智 国立感染症研究所, その他部局等, 研究員 (00212283)
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Keywords | LECT2 / シグナル伝達 / 生理活性 |
Research Abstract |
本研究では、発現クローニングによって得られた膜蛋白質Xが、LECT2のレセプターであるかを検証し、さらにin vitroでの新たな生理機能を見出し、細胞内シグナル伝達について調べた。 1.LECT2レセプター候補の検証:大腸菌により組換え体LECT2とX蛋白質を作製し、ビアコアシステムにより相互作用を解析した結果、特異的相互作用が確認され、それに関わる約100アミノ酸残基からなるX蛋白質断片を特定した。 2.LECT2の構造の特徴:動物細胞由来の組換え体LECT2をESI-MS, XAFS解析に供したところ、亜鉛を含むことが明らかとなった。また、LECT2はアミロイド蛋白質の1つとして報告されており、その原因と考えられるLECT2のオリゴマー化がin vitroで起きる条件を見出した。LECT2のシステインの新たな分子間ジスルフィド結合の形成によりオリゴマー化が生じることが推定された。亜鉛は、そのオリゴマー化を阻害したことから、LECT2の高次構造の安定化に寄与することが推定された。 3.生理活性とシグナル伝達:X蛋白質を発現する培養細胞のIL-1β、TNFαの刺激による炎症性サイトの産生は、LECT2処理により抑制された。さらに各種培養細胞をLECT2処理し、調製した細胞抽出液をウエスタンブロット供し30種類の各種リン酸化蛋白質について解析した。すでに報告のあるX蛋白質を介したシグナル伝達に関わるリン酸化蛋白質も関与することも明らかとなった。
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[Journal Article] LECT2 Functions as a Hepatokine That Links Obesity to Skeletal Muscle Insulin Resistance.2014
Author(s)
Lan F, Misu H, Chikamoto K, Takayama H, Kikuchi A, Mohri K, Takata N, Hayashi H, Matsuzawa-Nagata N, Takeshita Y, Noda H, Matsumoto Y, Ota T, Nagano T, Nakagen M, Miyamoto K, Takatsuki K, Seo T, Iwayama K, Tokuyama K, Matsugo S, Tang H, Saito Y, Yamagoe S, Kaneko S, Takamura T.
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Journal Title
Diabetes.
Volume: 63
Pages: 1649-1664
DOI
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