2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23590432
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡邉 真理子 北里大学, 大学病院, その他 (90270701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 良一 北里大学, 医学部, 准教授 (80229228)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ホジキンリンパ腫 / 癌幹細胞 / ニッチ / 細胞分化 / 分子標的療法 |
Research Abstract |
本研究は「Hodgkin リンパ腫(HL) 細胞の分化とHodgkin, Reed-Sternberg(H-RS)細胞の形成の機序」についてHL 細胞を支える微小環境をも含め俯瞰的に明らかにし、得られた知見にもとづき、ニッチにおけるHL幹細胞の維持、そこからの分化とH-RS 細胞の形成という一連の分化のメカニズムを明らかにすることを目指している。FACSAriaを用いた実験によりHL 細胞株KMH2 およびL428 においてside population (SP) とその他の細胞集団であるnon-side population (non-SP)を同定すること確認した。この系を用いてHL 細胞株のSP 分画とnon-SP 分画をそれぞれソーティングし、それぞれの分画におけるmRNA 発現をマイクロアレイの系で解析を行った。SP 分画においてnon-SP 分画と比較して有意に発現が増加あるいは減少している分子を各々10個選び、KMH2およびL428から抽出したmRNAを用いてリアルタイムPCRあるいはウエスタンブロットを施行して実証を行った。その結果明らかに有為な発現の差がある分子を各々5つに絞り、順次、蛋白質レベルでの発現あるいはリン酸化状態の差について、抗体を用いた免疫染色で、KMH2およびL428のSP分画とnon-SP分画について確認した。この結果に基づき、本年度は増加しているものと減少しているもの各々1つずつにつきHL 細胞における細胞分化における機能的な役割を分子レベルにおいて解析を開始した。さらに、これらの分子の免疫染色を用いて実際の検体においてSP 分画に相当するHL 細胞が分布するニッチ領域の同定を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に計画していた実験はほぼ完了し、今後の研究遂行に必要な基本的なデータを取得できたから
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Strategy for Future Research Activity |
23年度にマイクロアレイにより同定した分子について引き続き解析を行い、HL 細胞における細胞分化におけるこれらの分子の機能や免疫染色によるニッチ領域の同定について解析を行う。同時にHL 細胞のSP 分画とnon-SP 分画の細胞のリンパ節における分布の差を検討する。さらにプロテオミクスによる系による解析も進め、SP 特異的マーカーの抽出を行う。これにより発現レベルやリン酸化状態がSP、non-SP間で有意に差がありかつKMH2およびL428に共通である分子群を抽出、validationによりいくつかの分子に絞り、マイクロアレイにより得られた分子と合わせ解析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度の研究はほぼ予定通りの進捗状況であるため、次年度は当初の予定に従って使用する予定である。
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Research Products
(2 results)