2013 Fiscal Year Annual Research Report
LMP-1によるCD30誘導の解析にもとづくホジキンリンパ腫発症の分子機構の解明
Project/Area Number |
23590433
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
堀江 良一 北里大学, 医学部, 准教授 (80229228)
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Keywords | ホジキンリンパ腫 / EBウイルス / LMP-1 / JunB / Ets-1 / CD30 / CD40 |
Research Abstract |
Hodgkinリンパ腫(HL)の約50%の症例ではEpstein-Barrウイルス(EBウイルス)の感染が報告されており、HL発生に至る重要な原因と考えられている。EBウイルス感染によるB細胞のEBウイルス陽性リンパ芽球様細胞株(LCL)へのトランスフォーメーションの過程で誘導されたlatent membrane protein(LMP)-1とCD30、CD40、nuclear factor κB (NF-κB)、AP-1(JunB)の分子クロストークを、「各分子の活性化とそれによる脱制御の連鎖」として解析する事によりHLの発症に至る分子機構の解明を目指した。 平成25年度の研究ではLMP-1がCD30およびCD40プロモーター活性化にそれぞれNF-κB、extra cellular signal regulated kinase (ERK)1/2を介して関与することを示唆する結果を得た。 平成23、24年度でB細胞がEBウイルスによりトランスフォーメーションする過程で、HL細胞の増殖の分子基盤であるCD30-ERK1/2-JunB-CD30が誘導されること、CD30-ERK1/2-JunB-CD30の活性化ループはCD30により活性化されたERK1/2を介した転写因子Ets-1誘導によるJunBを介して誘導されることを示唆する結果を得た。 これらのことより、B細胞がトランスフォーメーションする過程で、HL細胞の増殖の分子基盤であるCD30-ERK1/2-JunB-CD30に加え CD30-NF-κB-CD40ループの誘導が感染に伴うLMP-1により誘導され、EBVによりトランスフォームされた細胞の増殖の分子基盤を形成していることが示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Incidence and Clinical Significance of Aberrant T-Cell Marker Expression on Diffuse Large B-Cell Lymphoma Cells2013
Author(s)
Suzuki Y, Yoshida T, Wang G, Aoki T, Katayama T, Miyamoto S, Miyazaki K, Iwabuchi K, Danbara M, Nakayama M, Horie R, Nakamine H, Sato Y, Nakamura N, Niitsu N
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Journal Title
Acta Haematol
Volume: 130
Pages: 230-237
DOI
Peer Reviewed
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