2013 Fiscal Year Annual Research Report
種々の癌細胞における細胞増殖因子刺激によるマイクロRNA発現調節
Project/Area Number |
23590455
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊藤 浩史 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80253847)
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Keywords | マイクロRNA / 細胞増殖因子 / 転写翻訳調節 / HGF / 癌細胞 / 頭頚部癌 / 前立腺癌 / アンドロゲン |
Research Abstract |
本研究は、種々の臓器の癌細胞において、肝細胞増殖因子Hepatocyte Growth Factor (HGF)をはじめとする種々の細胞増殖因子の刺激により、細胞内のマイクロRNA(以下miRNA)発現がどのように変化するか網羅的に解析し、ターゲットとなる下流の機能遺伝子の発現にどのような変化を来たし、さらに癌細胞全体の機能発現にどのような影響を与えているかを検討することを目的とし、そのmiRNAを利用した分子標的薬としての臨床応用の可能性や、病理組織標本などの臨床検体を用いた各種バイオマーカー(診断、治療、予後マーカーなど)としての可能性を検討した。研究期間中に我々は、頭頚部扁平上皮癌培養細胞株において、HGF刺激前後で発現が変化する種々の遺伝子を制御していると考えられるmiRNAとして、上皮間葉系移行に関与するZEB1をターゲットとするmiR-200cと、癌細胞の浸潤や増殖因子の活性化に関わるST-14/matriptaseをターゲットとするmiR-27bを同定し報告した。また前立腺癌でGleson score別に癌細胞を分取することによって、より詳細な予後診断や治療マーカーになりうるmiRNAを複数同定し、生検時のGleson分類ではHigh riskかIntermediate riskか判定困難な症例で、miR-182が予後診断マーカーとして有用であることを明らかにし報告した。最終年度は前立腺癌でもHGF刺激前後で発現が変化するmiRNAがないかどうかについても研究を進めた他、HGF以外の増殖因子刺激としてアンドロゲン刺激の有無によっても同様のmiRNA発現の変化が起きて、ターゲットとなる下流の機能遺伝子の翻訳制御に関わっているかどうか検討を進めた。
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Research Products
(3 results)