2013 Fiscal Year Annual Research Report
アドレノメデュリンーRAMP2・RAMP3システムの破綻が惹起する炎症病態の解明
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23590456
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
桜井 敬之 信州大学, 医学系研究科, 准教授 (80317825)
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Keywords | アドレノメデュリン / 受容体修飾因子 / RAMP / 疾患モデル動物 / 炎症 / 血管作動性ペプチド / 恒常性維持 / 発生工学 |
Research Abstract |
アドレノメデュリン(AM)は、ほぼ全身の組織で産生され、多彩な生理活性を発現する。この多彩な活性には、その受容体を構成する受容体活性調節タンパクRAMP2(R2)およびRAMP3(R3)の働きが重要であると考えられている。その詳細は不明であったが、遺伝子改変マウスを用いた我々の研究から、R2が主に心血管系の恒常性維持に、R3が自然免疫応答にと異なる機能に関与する知見を得たが詳細は不明であった。 平成25年度は、前年度の血管、心臓の報告に続いてR2の臓器機能の恒常性維持に関する腎臓での役割をUetake et al. PLoS One. 2014,e87667としてまとめた。一方、R3は、R3(-/-)マウスを用いた盲腸穿刺腹膜炎(CLP)、 LPS敗血症、酸化鉄誘発血栓、 DSS誘発大腸炎による病態モデル、さらにR3KOR2(+/-)LPS敗血症モデルを加え、それぞれ炎症現象に対する病理学的、生化学的、分子生物学的解析を実施した。これら両者の解析から現在、R2破綻で惹起される臓器機能不全に伴う炎症刺激(動態)に対して、その周囲(浸潤)環境で、R3発現の自然免疫細胞群が応答し、相互に恒常維持に関与する姿が想定された。現在、確固たる分子基盤の知見を得るべく更なる実験を継続中である。
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Research Products
(4 results)