2013 Fiscal Year Annual Research Report
出生コホート調査におけるインフォームド・コンセント体制の構築と評価手法の開発
Project/Area Number |
23590587
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 緑 千葉大学, 予防医学センター, 特任助教 (90597121)
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Keywords | インフォームド・コンセント / 出生コホート調査 / 疫学研究 / 生命倫理 |
Research Abstract |
環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」千葉ユニットセンターにおけるインフォームド・コンセント状況の評価および成果発表を以下の通り実施した。 1.エコチル調査の説明を行っている自治体母子健康担当保健師、産婦人科医療機関スタッフ、大学が派遣するリサーチコーディネーターに対し、聴取および匿名自記式アンケートによる説明実施状況の調査を行った(アンケート回答84件)。 2.平成24年に実施した第1回調査参加者(母親・妊婦)理解度アンケート(回答1726件、回答率67.8%)の結果を分析し、学会で発表した。 3.第1回アンケートの評価をもとに第2回アンケート(郵送匿名)を作成し、参加者の理解度、不安、負担感、参加動機、調査への期待と要望を把握するための調査を行った。 4.第2回アンケート結果(11月末までに得られた回答2358件、回答率51.9%)から参加者の理解度や不安についての把握、および参加者の理解度および不安・参加意欲の関わりについて解析を行い、1および2の結果と合わせて、エコチル調査を継続するために必要な情報提供のあり方について考察した。この成果は学術論文として発表を行う予定である。 2および3の集計結果と参加者の意見および回答をまとめた報告書を作成した。本報告書はエコチル調査参加者および説明を担当した協力機関に配付する。また、これまでの結果からインフォームド・コンセント実施状況の評価手法の妥当性を考察した。研究参加者を募るためのインフォームド・コンセント手続きは、疫学研究の進展や説明技術の進歩に伴い、倫理的妥当性を検討し続けることが必要である。参加者の理解度および意識を把握する手法について本研究で開発した手法については、今後さらに他の疫学研究も視野に入れて検討し、改良を進める予定である。
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