2013 Fiscal Year Annual Research Report
ICTを活用した身体計測データの可視化と行動変容による健康管理の仕組み
Project/Area Number |
23590599
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
森川 富昭 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 准教授 (30274244)
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Keywords | PHR / ICT / 健康管理 / 糖尿病 |
Research Abstract |
本研究では,健常者及び糖尿病予備群に対する効果的な1次予防法の提供を目的とし, ICTを活用した健康情報収集・分析システムを 開発・運用し,体重や血圧,歩数等の健康データを計測し、データの見える化による参加者の行動変容の可能性について検討した. FeliCa機能付き歩数計を個人認証機能や健康機器接続の標準規格のガイドライン(CHA:Continua Health Alliance)システム対応の健康管理システムの構築により,個人の歩数や身体計測データだけではなく特定健診データや血糖測定器の血糖値データの登録機能が追加され,日常の健康管理を簡単に実施することが可能となり健康維持・促進 、健康価値基準 の顕在化、健康管理の新規モデルを構築することができた。利用施設は平成23年度から25年度で,7施設から15施設へ,利用者は701名から999名へと増加した.FeliCa(歩数計)を用いた健康情報収集と見える化による行動変容の可能性について分析した結果,226名(男性190名,女性36名:平均年齢50.8歳)において2011年10月~2013年3月までの歩数計の登録継続状況は73.9%,歩数は利用開始1~3ヶ月7298.9±3721.6歩, 4~6ヶ月7514.6±4616.9歩であり、利用開始時期より4~6ヶ月後で有意に増加(p=0.075)し,それ以降歩数は減少することなく維持されることが認められた.さらに血圧やBMIに関しても,開始時期に比較して4~6ヶ月後で有意に減少することが認められた.健康管理に対する意識・行動の変化に関するアンケート調査においては「行動変化があった」と回答したのは73%であり,ICTを活用した健康情報収集・分析システムの有効性が確認できた.
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