2011 Fiscal Year Research-status Report
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23590739
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 浩二 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80452340)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 環境化学 |
Research Abstract |
1.曝露評価と生物学的モニタリング手法の確立:POPs候補物質の分析法を開発した。短鎖塩素化パラフィンについては化学的な性質がこれまでのPOPsに類似していることからDDT及び他の化合物について確立された方法で測定を試みた。検出に高感度な分析が可能な化学イオン化質量分析法を用いることでより低濃度の汚染を検出できた。新たに有機フッ素化合物についても検討を行った。性質がこれまでのPOPsと大きく異なるため、化学イオン化による高感度分析を行うための誘導体化反応による分析を開発した。2.食事試料、血清、母乳試料の分析:1で開発された分析手法で試料の測定を開始した。京都大学生体試料バンクにおいて収集されてきた陰膳試料の測定を行い、日本における食餌中濃度分布、地域差、他の曝露源との比較検討を行った。日本において有機フッ素化合物の摂取量はこの10年間で変動はなかった。血清試料も分析し、同族体の構成比が同じことを確認した。さらに乳児への曝露を検討するため、母乳試料も分析し、血清から母乳への移行のしやすさと乳児の曝露量を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って実施できた。分析法の開発、実際の試料の分析について特に課題が達成できなかったことはなく、順調に進展していると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.食事試料、血清、母乳試料の分析 継続して試料の分析を行う。特に中国、韓国で得られた試料の分析を実施する。当初は生体試料バンクに保存されているものを利用するが、調査地域の追加が必要となった場合は、現地調査を実施する。2.汚染源の詳細調査 モニタリングの結果、汚染の進行が見られているPOPs候補物質、また汚染が際立っている地域について、より詳細な調査を実施する。食事からの摂取については、食品群ごとの調査を実施する。エンドスルファンの農薬使用の実態についても調査する。短鎖塩素化パラフィンは使用用途から考えられる、油製品、廃油、土壌なども調査対象に含める。また食事以外からの摂取についても考慮し、水、大気などの試料も採取、分析を検討する。 特に主要な曝露源が明らかにし、その生産過程を追跡し、汚染が生じる点を解明する。3.排出シナリオ策定 各国でのPOPs候補物質の生産履歴について資料収集を行う。関連する資料もあわせて各国内での地域分布も可能な限り得るようにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試料の収集のために国内、国外を訪問する予定であり、旅費を計上する。また収集した試料を分析するため、試薬、器具、分析機器消耗品を購入する。
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Research Products
(4 results)