2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域一般高齢者における日常生活動作(ADL)障害の時代的推移とその原因疾患の解明
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23590798
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 大悟 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (10596828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 裕 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80161602)
二宮 利治 九州大学, 大学病院, 助教 (30571765)
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Keywords | ADL障害 / 地域一般高齢者 / 時代的推移 / 認知症 / 脳卒中 |
Research Abstract |
1)平成25年度は平成24年度に引き続き、福岡県久山町に在住の65歳以上の高齢者を対象に、ADL、認知機能、うつ症状などを含めた高齢者調査を実施した。ADLの評価にはBarthel Index、IADLの評価には老研式活動能力指標を用いた。最終的に65歳以上の久山町住民1906名について調査を実施し、その受診率は94%であった。調査対象者における全ADL障害の頻度は18.9%、重度ADL障害の頻度は3.8%、IADL障害の頻度は47.2%であった。これらの結果は、わが国の地域高齢者においてADLやIADLの障害を持つ者が極めて多く、社会的課題であることを示唆している。 2)1985年から2005年までの過去4回実施されたADLや認知症のデータを連結し、ADL障害頻度とその原因疾患の20年間にわたる時代的推移について検討した。ADL障害の性・年齢調整後の有病率は、1985年9.9%、1992年8.9%、1998年12.3%、2005年13.1%と、時代とともに有意に増加した。この傾向は男女別、年齢階級別(65~74歳、75~84歳、85歳以上)でも同様であった。ADL障害の原因疾患として各時代とも認知症が最も多く1985年の28.6%から2005年の33.5%へと有意に増加していた。さらに、ほぼ寝たきりに相当する重度ADL障害の原因疾患のうち、認知症の割合の増加が顕著であった。本研究の成績から、認知症がADL障害に及ぼす影響は極めて大きいことが明らかとなった。超高齢社会であるわが国では、高齢者のADL障害を予防するうえで、従来行われている脳血管疾患の予防対策に加え、近年増加傾向にある認知症の対策と効率的な介護行政の確立が重要な課題になったと考えられる。
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Research Products
(5 results)