2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23590894
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田島 文博 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (00227076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80299635)
幸田 剣 和歌山県立医科大学, 医学部, 研究員 (20433352)
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Keywords | 頚下浸水 / 温泉浴 / 中枢温 / 運動療法 / 温熱療法 / インターロイキン-6 / TNFα / サイトカイン |
Research Abstract |
温泉入浴は古来より「治療」として、日本のみならず全世界で行われていた。運動時に筋肉から分泌され、「運動効果」を惹起するといわれているIL-6等のマイオカインマイオカインについて温泉入浴の観点からヒトを対象として研究した。健常者に安静座位30分の後、温水(42度C)で20分間頚まで浸水(頚下浸水)を安静座位で行い、浸水前、直後、1時間後の血中TNF-αとIL-6等を測定した。対照実験として、温水頚下浸水にかえて、1.中性温の部屋(28度C)で安静座位、2.中性温の部屋でVO2max60%下肢エルゴメーター運動、3.中性温頚下浸水(35度C)安静座位、4.中性温頚下浸水下でエルゴ運動、5.温水頚下浸水でエルゴ運動、を負荷し、それぞれ比較検討した。この6つの条件でのMyokines動態から、運動と温浴療法におけるMyokines発現に対する効果と機序を検討した。IL-6は温水安静頚下浸水と、温水運動頚下浸水で有意な上昇を認めたが、室内運動と室内安静、中性水温運動頚下浸水では有意な上昇を認めなかった。また、全ての実験でTNF-αの上昇を認めなかった。今回の結果から、運動により、糖尿病、高脂血症、高血圧症などの様々な疾患が改善することが知られている。その機序として、運動により骨格筋からIL-6が分泌され、その抗炎症作用が注目されている。温泉入浴でも同様にIL-6が発現することが判明した。これは、ヒトの健康維持・増進に役立つ温泉の効用に関して一つの知見になると考える。
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