• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Research-status Report

粘膜免疫誘導組織および共生細菌のNSAIDs消化管粘膜傷害への関与の解明

Research Project

Project/Area Number 23590941
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

飯島 英樹  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90444520)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 辻井 正彦  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40303937)
西田 勉  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20467575)
新崎 信一郎  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (60546860)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords小腸粘膜傷害 / 粘膜免疫 / パイエル板 / NSAIDs
Research Abstract

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)による小腸粘膜傷害に対するパイエル板の関与を明らかにするため、インドメタシンをマウスに投与し、パイエル板のM細胞やパイエル板や腸管膜リンパ節の免疫担当細胞数、機能を解析した。また、パイエル板欠損マウスを用い、インドメタシンによる消化管粘膜傷害の変化を検討した。野生型マウスにインドメタシンを投与することにより、小腸に輪状潰瘍潰瘍などの粘膜障害が惹起されたが、小腸粘膜傷害の発生に伴い、インドメタシン非投与群に比して、パイエル板のM細胞が増加すると共に、CD11c陽性樹状細胞が増加していた。特に、CD11c陽性樹状細胞のうち、免疫寛容に関与していると報告されているCD103陽性樹状細胞が有意に増加していた。さらに、インドメタシン投与マウスでは、小腸粘膜固有層のIL-10産生CD4陽性T細胞が、非投与群に比して増加を認めた。抗IL-7レセプター抗体の胎児期の投与により作成されたパイエル板欠損マウスでは、野生型マウスよりも有意に小腸粘膜障害が増悪しており、これらのマウスでは野生型マウスに比し有意にIL-10産生CD4陽性細胞の割合が低かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成23年度の研究計画として、(1)インドメタシン投与によるパイエル板M細胞および免疫担当細胞の変化の検討、および(2)パイエル板欠損による消化管粘膜傷害の変化の検討を挙げたが、当初の目標どおり、インドメタシン投与マウスの細胞数の変化、サイトカインの機能変化について解析を完了した。さらに、パイエル板欠損マウスと非欠損マウスについてインドメタシン投与による粘膜傷害の比較を行うと共に、免疫学的背景について解析を行うことができた。一部、プロスタグランジンの測定など未施行であるが、おおむね順調に研究計画通り進行していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

平成23年度の研究により、パイエル板欠損マウスでは小腸粘膜傷害が増悪することが明らかになった。このことから、パイエル板はインドメタシンによる粘膜傷害に対して防御的に働くと考えられ、パイエル板の免疫担当細胞が炎症の抑制に関わっている可能性がある。次年度以降の研究の予定として、パイエル板存在下で増加していたCD103陽性樹状細胞およびCD103陰性樹状細胞をナイーブT細胞と共培養し、Th1/Th17/Treg細胞への分化誘導について検討を行う。パイエル板内にはAlcaligenesis属の菌種が生体内に寄生することを報告してきたが、インドメタシン投与後のパイエル板のAlcaligenesの存在について、Alcaligenes特異的プローブを用いたFISH法により解析するとともに、糞便および血清の抗Alcaligenes抗体価について、ELISA法で調べる予定である。さらに、マウスに抗生剤を投与した後にインドメタシン起因性小腸粘膜傷害の増悪の有無を検討し、腸内細菌のインドメタシン起因性小腸粘膜傷害への影響を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度の研究費は、動物の購入、ELISAキット、抗体、実験器具などの購入に充てる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] COX-2選択的阻害薬によるNSAID起因性小腸粘膜傷害の治療・予防2011

    • Author(s)
      井上隆弘、 飯島英樹、 白石衣里、 日山智史、 他
    • Journal Title

      消化器内科

      Volume: 53 Pages: 29-34

  • [Presentation] NSAID起因性小腸粘膜障害に対するバイエル板の関与2011

    • Author(s)
      日山智史, 飯島英樹, 竹原徹郎
    • Organizer
      第53回日本消化器病学会大会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20110000

URL: 

Published: 2013-07-10  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi