2011 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞由来の人工型エクソソームによるmiRNAを用いたHCVの治療法の開発
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23590993
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
高梨 正勝 東京医科大学, 医学部, 助教 (80312007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 善基 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00397556)
梅澤 明弘 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (70213486)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | エクソソーム / HCV / 分子標的治療 |
Research Abstract |
[研究の目的]<人工型エクソソームの作成:単離> 人工型エクソソームを作成するに当たり、エクソソーム単離方法の確立とエクソソームの産生細胞の選定を行った。培養細胞の培養上清に含まれるエクソソームをサイズ、比重等を考慮に入れ、いくつかの精製法を検討した結果、超遠心法による単離精製により、効果率良くエキソソームを得ることに成功した。エキソソームの産生細胞は、標的細胞に目的とは逆の影響を及ぼす可能性を考慮することが必要と予想した。即ち、一般的な細胞株は腫瘍由来であり、腫瘍細胞からの何らかのファクターの影響を持つエクソソームが単離される可能性を考慮して、ヒト正常細胞株であるHEK293細胞を使用する結果に至った。<人工型エクソソームの作成:加工> 人工型エクソソームの作成には単離したエクソソームの膜表面に標的細胞と特異的に結合する分子を発現させなければならない。HCVを感染細胞を標的に特異的に発現する分子を考慮し、エクソソームの加工法を検討した。先ず、一般的な上皮細胞を標的とする場合、エクソソームに分子を発現させることが可能かどうか検討するために、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)と親和性の高いEGFをエクソソーム膜表面に発現させることが出来るか検討を行った。エクソソームは細胞膜の一部が細胞内に陥没し、取り込まれることにより小胞を形成する。即ち、細胞膜の一部がエクソソームの構成成分を言うことが出来る。従って、エクソソーム産生細胞膜にEGFを発現させることで、エクソソームにもEGFを発現させることが可能の考えられる。HEK293細胞にEGFを発現させ、クローニング後の細胞上清からエクソソームを単離し、EGFの発現を確認したところ、EGFを膜に持つエクソソームを作成する事に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エクソソームの単離法の確立と、人工型エクソソームの作成に成功しており、計画通り研究は進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
人工型エクソソームの機能評価を行う予定である。特に、標的細胞との親和性について、検討を行う。また、エクソソーム中に核酸を内包する方法を検討することが課題となる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
人工型エクソソームの機能解析標的細胞への親和性(細胞へのエクソソームの取込・影響)人工型エクソソームへの核酸の内包核酸のエクソソームへの内包方法を確立する核酸を内包した人工型エクソソームの標的細胞への取込と核酸の機能解析
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Research Products
(10 results)