2013 Fiscal Year Annual Research Report
消化器内視鏡医を対象としたインターネット利用医療事故防止研修プログラムの開発
Project/Area Number |
23591020
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
日山 亨 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (00359887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉原 正治 広島大学, 保健管理センター, 教授 (20211659)
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Keywords | 消化器内視鏡 / リスクマネジメント |
Research Abstract |
本研究は、消化器内視鏡診療を行う医師を対象とした、医療紛争(事故・トラブル)事例のケーススタディーを用いたインターネット利用型の医療事故防止研修プログラムの開発を目的とする。 平成25年度は、これまで作成した教材を用いて、インターネット上に医療事故防止研修プログラムを公開した(http://home.hiroshima-u.ac.jp/tohiyama/)。これは、最初に医療事故訴訟の件数等全体像を示した後、具体的な医療訴訟事例を示す構造とした。事例は経過の概略を示しながら争点となった臨床上の問題点(例:手技上の過失やインフォームド・コンセントの不備等)を明らかにし、そして、裁判所の判断を示したものである。また、内視鏡医の視点からの検討を加えた。また、直接内視鏡診療は関係しないものの、消化器内科診療が関係した事例も紹介した。また、内視鏡医が疑問に感じることが多いと思われることを、「FAQ」のコーナーで取り上げ、回答を加えた。これらを、内視鏡医に閲覧してもらい、意見を集めるとともに内容の修正を図った。 また、新しく判決が出された事例を新たに教材化するとともに、近年の医療訴訟の特徴について検討を行った。近年、医療訴訟件数は下げ止まっている一方、病院側の敗訴率は年々低下してきている。具体的な事例を見てみると、病院側の主張がよく認められているものが、以前に比べ、増えてきていると感じられる。 開発した教材を用いて、インターネット上だけではなく、積極的に内視鏡医に対して、研修活動も行った。第37回日本消化器内視鏡学会セミナーや第110回日本消化器内視鏡学会中国四国支部例会の教育講演で講師を担当した。その他にも、広島大学病院医療安全研修会や広島市医師会医療安全研修会等で講師を務め、内視鏡診療を中心とした医療安全に関する教育活動を行った。
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