2013 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈慢性完全閉塞病変のカテーテル治療に関する臨床・病理学研究と治療器具の試作
Project/Area Number |
23591064
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
森野 禎浩 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90408063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 学 東海大学, 医学部, 講師 (30564702)
松陰 崇 東海大学, 医学部, 准教授 (30445663)
伊苅 裕二 東海大学, 医学部, 教授 (70271567)
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Keywords | 臨床血管学 / 臨床心臓学 |
Research Abstract |
今回の研究は、1)慢性冠動脈閉塞(CTO)の臨床・病理の研究 と 2)治療器具の試作 に大分できる。1)研究に関する成果は、「CTOの治療難易度スコアと長期予後の関連」として米国の学会で発表し、論文を投稿中である。また、アンギオの詳細な解析を"Serial quantitative coronary angiography analysis after CTO lesion treated with drug-eluting stent"の題名で論文化し投稿中である。これら知見をまとめて、台湾におけるCTO-Clubという研究会で招請講演を行った。治療後5年の長期成績のデータを収集中で、これも論文化を予定している。以上の通り、本研究の解析から少なくとも3本の論文化の目処が立ち、うち2本は投稿中である。当初はCTO血管の病理研究も全研究の一部として申請したが、研究代表者の施設異動のため遂行が困難になり、中止する方針とした。しかし、最近、血管内超音波および光干渉断層法を用いて、石灰化の分布や血管リモデリング状態などの血管構造の詳細な解析が可能となり(画像解析システムを研究費で購入・研究費に計上した)、当初計画していた病理研究を代用する形で3次元画像を駆使した研究を開始した。これは研究期間には終了せず、持ち越すこととした。2)治療器具の試作は、超音波素子(直径2mmの20MHzのアレイ)の試作は終了した。この超音波装置を装着したカテーテルに推進力を持たせるための、掘削力のあるエネルギー技術の搭載が目標だったが、すでに医療認可を受けた技術でも、冠動脈内(想定外使用)への応用はハードルが高い。今回の研究費で可能な範囲で「カテーテルの試作」は進めることができたが、この間に市販のIVUSも改良され、臨床現場のニーズも満たされつつあり、商品化は将来へ引き継ぐテーマである。
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