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2012 Fiscal Year Research-status Report

線維化病態における骨髄前駆線維細胞の役割と新規治療薬の効果判定に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23591163
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

吾妻 安良太  日本医科大学, 医学部, 教授 (10184194)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 神尾 孝一郎  日本医科大学, 医学部, 講師 (20465305)
Keywords特発性肺線維症 / 線維細胞 / ピルフェニドン
Research Abstract

特発性肺線維症は呼吸器難病であり、進行性の線維化病態に骨髄前駆細胞(fibrocyte)が関わる可能性が示唆されている。本研究では実験的線維化病態におけるfibrocyteの関わりを解明することにより線維化の細胞資源を解明し、同時に新規治療薬ピルフェニドン(PFD)導入後のfibrocyteの推移、phenotypeの変化を検証することを目的としている。
昨年度の検討で、C57BL/6マウスに対するブレオマイシン(BLM)の投与経路として、osmotic pumpを用いることとした。fibrocyteの観察時期の検討では、fibrocyteのマーカーであるCD45とcollagen Iを用いて二重染色を行い、BLM投与14日目に解析することとした。FACSに関しては14日目を選択した。BLMの投与量として100mg/kg、PFDは300mg/kg/dayを14日間とした。
本年度は昨年度までのpreliminaryな検討を踏まえて解析を進めた。FACSによる解析では、BLM投与によりCD45陽性、Collagen I陽性のfibrocyteは肺内で増加したが、これらはPFDの投与により減少した。免疫染色を行い定量化したところ、この減少は有意であった。fibrocyteはCCL2, CXCL12, CCL12, CCL21などのCC chemokineにより遊走されることが知られているが、肺内におけるこれらのchemokineをELISAで測定した。BLM投与後CCL2は増加し、PFDはこれを有意に抑制した。CXCL12では統計的に有意には至らないものの同様の傾向が見られたが、CCL12, CCL21では明らかではなかった。CCL2の免疫染色ではBLM投与により、肺胞上皮細胞・肺胞マクロファージ・細気管支上皮に発現の亢進がみられたが、これらはPFDで抑制された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度はブレオマイシンの最適な投与経路の検討、またブレオマイシン及びピルフェニドンの指摘投与量の検討に時間を要した。さらにfibrocyte検出時のcollagen Iの染色に際して抗体を細胞内に導入する手技に時間を必要としたが、最終的にすべて安定して行える条件を整えることができた。
本年度は昨年度のpreliminaryな検討を踏まえ、FACS、免疫染色、さらにケモカインの解析など、滞りなく進めることができ、有意なデータを得ることに成功した。

Strategy for Future Research Activity

ピルフェニドンがブレオマシン投与による肺内のfibrocyte集積を抑制、これにCCL2の
産生抑制が関与していることが示唆された。
今後はこれらの知見を踏まえ、fibrocyteのCCL2に対する遊走をピルフェニドンが抑制しうるか否かを、Boyden chamberを用いたchemotaxis assayを行うことにより検討する。
またCCL2/CCR2 axisがfibrosisに重要であり、これをピルフェニドンが抑制することがピルフェニドンの有する抗線維化作用の一つであると考えられるが、CCL2/CCR2 axisを抗CCL2抗体、CCL2のsiRNA、CCR2の阻害剤などの他の手法を用いて抑制し、同様の結果が得られるか否かを検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

Chemotaxis assayのためにfibrocyteを抽出する必要がある。このためにCD45で選択を行うためのmagnetic beadsが必要である。またrecombinant CCL2が必要となる。
CCL2/CCR2 axisの抑制のために、抗CCL2抗体あるいはsiRAN、CCR2阻害剤などが必要である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ブレオマイシン誘発肺障害モデルマウスにおけるピルフェニドンの骨髄由来fibrocyte抑制効果に関する検討

    • Author(s)
      猪俣稔、神尾孝一郎、吾妻安良太
    • Organizer
      日本呼吸器学会総会
    • Place of Presentation
      東京
  • [Presentation] Pirfenidone Inhibits Bone Marrow-Derived Fibrocytes Influx into the Lungs In Bleomycin-induced Murine Pulmonary Fibrosis

    • Author(s)
      猪俣稔、神尾孝一郎、吾妻安良太
    • Organizer
      American Thoracic Society
    • Place of Presentation
      米国

URL: 

Published: 2014-07-24  

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