2012 Fiscal Year Research-status Report
筋萎縮性側索硬化症と脊髄小脳変性症における共通結合蛋白
Project/Area Number |
23591279
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
児矢野 繁 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50315818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 義之 帝京大学, 医学部, 教授 (40135249)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 脊髄小脳変性症 |
Research Abstract |
①筋萎縮性側索硬化症の患者において各種ポリグルタミン病(SCA1-3)の原因遺伝子のCAGリピート数を測定した。当院の入院・外来患者の筋萎縮性側索硬化症患者20例の血液から各種ポリグルタミン病(SCA1-3)の原因遺伝子(ATXN1-3)のCAGリピート数をそれぞれの領域に対するflanking primer にてPCR後、シークエンサー解析で測定し、リピート数の延長の頻度、程度を確認した。これによると今までの結果と異なり、ATXN2の遺伝子数が特別ALSで特に多い結果とはなっていなかった。また、この結果と臨床的な経過や所見との関連性を調べたが、いまのところ明らかな異常や相関は認めていない。 ②筋萎縮性側索硬化症の剖検脳の病変におけるTDP-43とATXN蛋白(ATXN1-3)の同一神経細胞内の局在を免疫組織化学的に確認した。当院の筋萎縮性側索硬化症の剖検脳10例においてその主体である病変(脊髄前角細胞、延髄運動神経核;疑核)およびユビキチン陽性封入体の出現する箇所(海馬や大脳皮質)において下記の各種抗体による免疫組織化学的手法(ABC法、蛍光抗体法, Western blotting法)で神経細胞内の局在を確認した。これによると確かに脊髄前角細胞や海馬内での同一細胞内の蛋白凝集が認められた。同一内の蛋白局在の確認にはConfocal laser 顕微鏡およびによってこれを証明した。 ③脊髄小脳変性症(SCA1-3)の剖検脳におけるTDP-43とATXN蛋白の同一神経細胞内の局在を免疫組織化学的に確認した。当院の脊髄小脳変性症SCA2剖検脳3例、SCA1剖検脳4例、SCA3剖検脳5例においてその主体であり、封入体の出現する箇所において下記の各種抗体による免疫組織化学的手法で神経細胞内の局在を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度において当初研究の目的であった二つの成果は症例数では当初の予定よりすくなかったものの、8割程度の症例で行うことができた。このため、達成度としては80%はできたものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
④脊髄小脳変性症(各種ポリグルタミン病:SCA1, SCA2, SCA3)の剖検脳におけるTDP-43とATXN蛋白の同一神経細胞内の局在を免疫組織化学的に確認する。 当院の脊髄小脳変性症SCA2剖検脳3例、SCA1, 3剖検脳9 例(SCA1; 4例、SCA3; 5例)においてその主体であり、封入体の出現する箇所(小脳、中脳、橋、延髄、大脳基底核、脊髄前角細胞)において神経細胞内の局在を確認したものを今度は同一内の蛋白局在の確認にConfocal laser 顕微鏡によってこれを証明する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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