2013 Fiscal Year Annual Research Report
肝臓―膵β細胞間神経ネットワークを利用した膵β細胞増量治療の開発
Project/Area Number |
23591294
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今井 淳太 東北大学, 大学病院, 講師 (80431500)
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Keywords | 糖尿病 / 膵β細胞 / インスリン / 臓器間ネットワーク / 自律神経 |
Research Abstract |
これまでの我々の結果から肝臓のERKの活性化によって起こった神経シグナルは膵島に分布する迷走神経を介して膵β細胞にインスリン分泌と細胞増殖を促すことが明らかになっている。そこで本研究では迷走神経由来因子が膵β細胞増殖を促す分子メカニズムを明らかにすることを目的とした。 1.膵島に分布する迷走神経末端から分泌されることが知られている神経ペプチドについて、単離膵島を用いてそれらを作用させた際の膵β細胞増殖効果を検討し、膵迷走神経由来因子を作用させることにより膵β細胞増殖が亢進することを見出した。また、神経由来因子を作用させた膵島を用いてマイクロアレイ解析を行い、パスウェイ解析やgene ontology解析を進めた結果、これらの因子の刺激により、膵島細胞において増殖につながる転写因子やその下流にある細胞周期関連蛋白の発現増加を見出した。 2.肝臓のERK経路を活性化したマウスの単離膵島を用いてマイクロアレイ解析を行い、変動している遺伝子を網羅的に検討した。その結果、本連関機構における膵β細胞増殖において重要な働きを示す転写因子を同定した。この転写因子は迷走神経由来因子作用させた単離膵島においても、転写活性が亢進していることを示唆する所見が得られたことから、本連関経路による膵β細胞増殖においてカギとなる迷走神経由来因子が同定できつつあると考えている。現在この転写因子の膵β細胞特異的ノックアウトマウスなどの作成が 完了しつつあり、これを用いて、in vivoでの膵β細胞増殖におけるこの転写因子と迷走神経由来因子の意義について検討を進める予定である。
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[Journal Article] Cognitive dysfunction associated with anti-glutamic acid decarboxylase autoimmunity: a case-control study.2013
Author(s)
Takagi M, Ishigaki Y, Uno K, Sawada S, Imai J, Kaneko K, Hasegawa Y, Yamada T, Tokita A, Iseki K, Kanno S, Nishio Y, Katagiri H, Mori E
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Journal Title
BMC Neurol
Volume: 13
Pages: 76
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Chronic mild stress alters circadian expressions of molecular clock genes in the liver.2013
Author(s)
Takahashi K, Yamada T, Tsukita S, Kaneko K, Shirai Y, Munakata Y, Ishigaki Y, Imai J, Uno K, Hasegawa Y, Sawada S, Oka Y, Katagiri H
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Journal Title
Am J Physiol Endocrinol Metab
Volume: 304
Pages: E301-309
DOI
Peer Reviewed
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