2013 Fiscal Year Annual Research Report
摂食抑制ペプチドNesfatinー1の細胞内及びインビボでの作用機構の解明
Project/Area Number |
23591296
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
橋本 貢士 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 寄附講座准教授 (30396642)
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Keywords | Nesfatin-1 / 摂食抑制ペプチド / 細胞内シグナル伝達 / Nesfatin-1受容体 / Nap-1 / Nap-1受容体 / [35S]GTPγS アッセイ |
Research Abstract |
摂食抑制ペプチドNesfatin-1(NAP-1)の細胞内シグナル伝達経路とインビボでの作用の分子機構を明らかにするために、NAP-1の受容体検索を行った。昨年度までの研究成果により、NAP-1受容体はG蛋白共役型受容体(GPCR)であることが予想されていた。そこで今年度は[35S]GTPγS アッセイを用いて、GPCR候補遺伝子からNAP-1の受容体の同定を進めた。[35S]GTPγS アッセイを簡単に説明する。まず目的とするGPCRとG蛋白を融合した遺伝子をpFAST-Bac vectorへクローニングする。VectorをDH10 competent cellに遺伝子導入すると、BacmidとpFAST-Bac vectorの間で遺伝子組換えが起こり、GPCR-G蛋白融合遺伝子がBacmidへ入る。Bacmidを昆虫細胞Sf9細胞に感染させ、バキュロウイルスをパッケージングする。得られたウイルスをSf9に再度感染させ、GPCR-G蛋白融合タンパクを過剰発現させたSf9細胞を得る。膜画分を調整し、[35S]GTPγSを基質としたラジオアッセイを行うというものである。この検討により2つのGPCRがNAP-1受容体と考えられた。現在その2つのGPCRについて局在やNAP-1との結合の特異性を検討している。 昨年度までの検討で、膵β細胞ではNAP-1は中枢神経系とは異なるシグナル伝達経路を利用すると考えられ、NAP-1受容体による組織特異的細胞内シグナル伝達機構が存在することが示唆された。このため今年度は視床下部および膵β細胞特異的なNAP-1ノックアウトマウスの樹立を試みた。現在各組織特異的ノックアウトマウスもF1が樹立されてきている。
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[Presentation] 摂食抑制ペプチドnesfatin-1の細胞内シグナル伝達機構の解析とその特異的受容体の探索2013
Author(s)
橋本貢士, 石田 恵美, 武田茂樹, 登丸琢也, 石井角保, 小澤厚志, 渋沢信行, 佐藤哲郎, 岡田秀一, 清水 弘行, 山田 正信, 森 昌朋
Organizer
第86回日本内分泌学会学術総会
Place of Presentation
仙台国際センター
Year and Date
20130425-20130427