2012 Fiscal Year Research-status Report
造血器疾患関連抗原特異的T細胞に由来するiPS細胞を用いた免疫再生治療の開発
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23591413
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金子 新 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (40361331)
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Keywords | iPS細胞 / T細胞分化 / 免疫再生治療 |
Research Abstract |
項目1、抗原特異的なCD4およびCD8T細胞からT-iPS細胞を誘導することができるのか 上記の項目を明らかにするために、ヒト免疫不全ウイルス抗原特異的T細胞クローンを樹立し、T-iPS細胞へとリプログラミングすることに成功した。今年度は同手法を用いて糖尿病関連抗原特異的CD4陽性クローン化T細胞からのT-iPS細胞誘導に成功した。 項目2、リアレンジ済みのTCR遺伝子はiPSCからのT細胞分化にどのような影響を与えるのか 上記の項目を明らかにするため分化誘導培養系の最適化を進めたところ、従来の培養系で観察されたダブルネガティブT細胞段階での分化停止が解除され、それ以降のダブルポジティブ分化段階へ進むことが昨年度に明らかになり、項目3へと進んでいる。 項目3、抗原特異的T-iPSCは機能的T細胞へと終末分化することができるのか ダブルポジティブT細胞が出現するようになった培養系を用いて、T細胞レセプター刺激とサイトカイン刺激を最適化したところ、元のCD8陽性T細胞と同様の抗原特異性、遺伝子発現、エフェクター機能を持ち、テロメアの伸長と増幅能の改善を見た再分化T細胞を誘導することができた(Cell Stem Cell, 2013)。現在は再分化CD4T細胞を誘導するための実験系を最適化している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
CD8陽性T細胞に関して交付2年目において目的を達成し、主要な雑誌に論文を発表することができたため、当初の計画以上に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
CD4T細胞に関しては引き続き本経費を用いて、最終分化T細胞の誘導を目指す。 一方、CD8T細胞に関してはより臨床に即した培養系の開発やin vivo実験を必要とするため、他の大型競争的資金を獲得して、臨床応用技術の開発を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主としてin vitroでのCD4T細胞分化誘導と、機能解析実験に用いる。
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[Journal Article] Generation of rejuvenated antigen-specific T cells by pluripotency reprogramming and redifferentiation.2013
Author(s)
Nishimura T, *Kaneko S, Kawana-Tachikawa A, Tajima Y, Gotoh H, Zhu D, Nakayama K, Iriguchi S, Uemura Y, Shimizu T, Takayama N, et al
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Journal Title
Cell Stem Cell
Volume: 12
Pages: 114-126
DOI
Peer Reviewed
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