2013 Fiscal Year Annual Research Report
腎発生及びCAKUTでの活性酸素と細胞接着のシグナルクロストークとそ役割解明
Project/Area Number |
23591571
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 秀治 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (00380080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香美 祥二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00224337)
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Keywords | CAKUT / 活性酸素 / NADPHオキシダーゼ / 尿管芽分岐 / ネフロン形成 / メサンギウム細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、先天性腎尿路奇形 (CAKUT)の病態に密接に関わる尿管芽分岐やネフロン形成という腎発生の基本的現象と増殖、遊走などの細胞機能が接着関連分子やNADPHオキシダーゼ由来活性酸素(ROS)により直接的、又は接着関連分子-ROSシグナル伝達のクロストークにより間接的に制御されているかを検討することである。平成23,24年度に施行したNADPHオキシダーゼ-ROSシグナル解析についてNADPHオキシダーゼ阻害による接着分子の共通シグナル経路についての研究成果から、ROSによる直接的な影響とFAKとパキシリンのリン酸化の影響の両方が腎発生に重要であること、特にFAKに関しては、多くのチロシン残基のリン酸化が重要であることが判明した。平成25年度は、接着関連分子やNADPHオキシダーゼ由来ROSのシグナルへの影響を調べるために、腎臓細胞のうちメサンギウム細胞に着目し、ROS誘導接着分子Hic-5に焦点をあて細胞機能への影響を検討した。Hic-5欠損メサンギウム細胞のネフロンの形成への接着分子の役割を検討するため、Hic-5欠損マウスを入手し細胞を樹立した。Hic-5を制御することにより、他の細胞接着分子FAKやパキシリンのリン酸化が活性化していることが判明した。一方、Hic-5はFAKやパキシリンと異なり細胞増殖の制御に関わることが明らかとなった。これらより、腎臓発生において、FAKやパキシリンは、尿管芽増殖・分岐へと、Hic-5は、特に間葉系細胞でネフロン形成や糸球体構成細胞及び尿細管上皮細胞の分化等に関与する可能性が指摘された。NADPHオキシダーゼ-ROSシグナルと接着分子は協調して尿管芽分岐やネフロン形成に関与し、NADPHオキシダーゼ-ROSシグナルと接着分子のクロストーク機構に介入する治療法はCAKUTの発症と進展を制御するために有用な可能性がある。
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[Journal Article] A case of infantile systemic lupus erythematosus with severe lupus nephritis and EBV infection2013
Author(s)
Kishi N, Suga K, Matsuura S, Kinoshita Y, Urushihara M, Kondo S, Kitano E, Hatanaka M, Kitamura H, Sato T, Maeda A, Kagami S.
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Journal Title
CEN Case Rep
Volume: 2
Pages: 190-193
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