2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23591624
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
武居 公子 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90325861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上里 博 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10137721)
稲嶺 盛彦 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90437989)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / 有棘細胞癌 / 予後マーカー |
Research Abstract |
マウスモデル細胞株を用いたマイクロアレイによる解析で有棘細胞癌の浸潤・転移に関与する候補分子としてYes-associtated protein 1 (Yap1), baculoviral IAP repeat-containing 2 (Birc2), Keratin 8 (K8), Keratin 18 (K18), VLDLR (very low density lipoprotein receptor), Schip1 (schwannomin-interacting protein 1), Tectorin alpha, Embigin, Rap2B (Ras-associtated protein 2B), miR-221/222, c9orf150を得た。これらの候補分子と有棘細胞癌の浸潤・転移との関連を実際の症例で調べたところ、K8, K18とVLDLRの発現が癌の転移と相関しているという結果を得た。Yap1, Birc2については未だ相関は見られていない。Tectorin alphaとEmbiginについては現在染色条件を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗体が入手可能な候補分子の免疫染色による評価は順調に進んでいる。未評価の分子についても染色条件を検討することで評価できるものと考えられる。抗体が入手困難な分子に関してはin situ hybridizationを行なう予定で準備をすすめている。Schip1, Rap2B, c9orf150については細胞に発現するためのクローニングが終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
有力な候補分子についてはモデル細胞への発現や発現抑制を誘導し、予定通り以下のアッセイ系で検討する。 (1) 細胞離散 (scattering) アッセイ:低転移性ケラチノサイト株および高転移性娘株について、ウイルス発現系を用いて候補分子の安定発現株/発現抑制株を樹立し、細胞集団の離散性を野生型、および候補分子発現株と比較する。(2) 集団遊走アッセイ:(1) と同様の安定発現株をシート状に培養したのち、一部の細胞をプラスチックチップ等で線状に除去する。そのまま培養を続行し、線状除去部の癒合閉鎖の速度を野生型、および候補分子発現株と比較する。(3) 浸潤アッセイ:(1) と同様の安定発現株を疑似基底膜により上下2層に分かれたチャンバーの上層に撒き培養、疑似基底膜を通過した細胞数を野生型、および候補分子発現株と比較する。(4) 上記アッセイでとくに有力と考えられた分子については、マウスに接種する。接種部位への原発腫瘍の形成については大きさ、増大速度、浸潤度に注目し、転移巣については個数、部位、大きさを肉眼的、病理学的に検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の進行に応じ研究費を執行したが、条件設定が予想より順調にはこんだ例や検体数の関係から、当初の見込み額と執行額が異なった。しかし計画変更はなく、前年度の研究費も含め、予定通りの研究を進めていく。
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