2011 Fiscal Year Research-status Report
次世代型ヒト用半導体PETの脳腫瘍治療戦略への応用
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23591744
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
志賀 哲 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80374495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西嶋 剣一 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60364254)
寺坂 俊介 北海道大学, 大学病院, 講師 (10447055)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 機能イメージング / 脳腫瘍 / 治療戦略 |
Research Abstract |
半導体PETはエネルギー分解能が4.1%と非常に高い。エネルギーウインドウを狭くすると散乱線は減少するが総カウントは減少する。本年度はファントムを用いたエネルギー分解能が定量性に及ぼす影響の測定をおこなった。ファントム・健常者のデータを用い半導体PET装置を用いエネルギーウィンドウを変化させエネルギー分解能が与える影響を評価した。具体的にはエネルギーウインドウを 390-540, 450-540, 494-540 and 502-540keVの4種類変化させ、ファントム実験でのScatter fraction(NEMA NU2-1994)と健常人FDG脳検査での皮質白質比、NECの比を比較した。Scatter fraction、NECはエネルギーウインドウを狭めるにつれちいさくなった。皮質白質比は494-540KeVと502-540KeVとで差がなかった。半導体PETのFDG 検査においては494-540keVがNEC、Scatter fractionも低く、灰白質・皮質コントラストが高い良好な画像を提供することがわかった。また、低酸素をみることができるFMISOと腫瘍の活動性をみることができっるFDGの脳腫瘍患者への適応に関する検討も行った。対象は神経膠腫の患者23例。術前にFDG PET, FMISO PETを撮像し、病理結果と比較した。Glioblastomaが14例、Grade IIIが5例、Grade IIが4名であった。FDGの集積はGBMとnon-GBMとで有意差がありGBMの方が集積が高かったが、集積の程度に重なりがありFDGを用いてGBMとnon-GBMを分離することはできなかった。一方FMISO PETではGBMとnon-GBMの集積に有意差がありなおかつ重なりが無かったためGBMとnon-GBMを鑑別可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ファントム実験および臨床検査が順調に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度に引き続き脳腫瘍患者のF-18 FDG, C-11 MET等の分子イメージング学的検査を行う。得られた組織を対象としHE染色、ピモニダゾール染色、MIB-1 Indexの測定などを施行しSUVmax等の分子イメージングパラメータと比較する腫瘍患者の余後を分子イメージング学的パラメータと比較し、予後予測の限界・有用性を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度に得られた成果の学会等への発表および患者検査および組織検査に使用する。23年度の残額については,24年3月に購入したワークステーション等の支払い,成果の学会への発表および患者検査/組織検査に使用する予定である。
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