2012 Fiscal Year Research-status Report
デュアルエネルギーサブトラクション法によるマンモグラフィに関する研究
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23591800
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
村上 隆介 日本医科大学, 医学部, 講師 (30267215)
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Keywords | 乳癌 / マンモグラフィ / エネルギーサブトラクション |
Research Abstract |
デュアルエネルギーサブトラクション法とは2つの異なるエネルギースペクトルを有するX線で撮影を行い、得られた画像を加算減算することで、減弱係数の異なる物質(乳腺組織および脂肪組織)をそれぞれ画像化する画像技術である。本研究では新しいデュアルエネルギーサブトラクション・マンモグラフィの臨床応用に向けての基礎研究を目的としている。 今年度はデュアルエネルギー の撮影条件の最適化が日本人、つまり比較的乳房厚が薄くデンスな場合に最適なものとなっているか否か、そして撮影時の圧迫圧・散乱線量等がどのような影響を与えるのかを検証した。模擬乳癌腫瘤ファントームとしてDSAファントムと各種濃度のヨード造影剤を使用。以下の検討項目につき測定した。 1)ファントム厚と撮影線量と画質(ノイズ・CNR)の関係を測定した。2)ファントム厚と撮影条件(線量・フィルタ/ターゲット)と各造影剤信号強度での画質(CNR値)を測定した。3)ファントム厚にボーラスを付加して圧迫圧を変化させて撮影を行い、サブトラクション画像(Process data)のCNR値を各造影剤濃度領域(ヨード造影剤濃度;0.5, 1.0, 2.0, 4.0, 10, 20 mg/cm3)で測定した。現在、データ解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に構築された画像作成システムにより、基礎実験は順調に推移している。また、新たに模擬乳癌腫瘤ファントームとして開発したDSAファントムとヨード造影剤を使用したことにより、より詳細な濃度変化の対応が可能になり、再現性も良好であった。従って今後の基礎実験と視覚評価の研究項目も増やして充分に行うことが可能と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の研究を続行する。 得られたデータの詳細な解析を行うと同時に画像の視覚評価(連続確信度法を用いて観察評価、ROC解析)を行なう予定である。最終的にはデュアルエネルギーサブトラクション・マンモグラフィシステムの安全性・有効性の検証を行い、臨床応用に向けて、得られた成果について発表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データ解析のためのソフトおよび画像の保存媒体に使用する予定である。
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