2011 Fiscal Year Research-status Report
血管新生因子ShhによるAngiopoietin制御機構:病態モデルへの展開
Project/Area Number |
23591890
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
藤井 孝明 群馬大学, 医学部, 助教 (40507331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 悟 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20344947)
堤 荘一 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30323356)
浅尾 高行 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40212469)
高橋 篤 群馬大学, 医学部, 准教授 (00323337)
大野 哲郎 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60451712)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | Shh / angiopoietin / 血管新生 / FGF-2 / リンパ節転移 |
Research Abstract |
Shh (Sonic Hedgehog)は、上皮間葉系の相互作用によって、胎生期の発達、特に肺、神経系、肢、骨などの形態に関与する。また最近、VEGF、Ang-1を介して血管新生に関与するという報告されている(Roberto Pora, Jeffrey Isner et al. Nat Med,2001)。またShhは糖尿病性の創傷治癒やNeuropathyを、血管新生を介して改善するなどの報告もされてきている。血管新生における内因性のShhの役割、さらにFGF-2による血管新生のメカニズムとの関連性を検討する。申請者らは、FGF-2による治療的血管新生のメカニズムについて報告してきているが、ShhとFGF-2がangiopoietin-1,-2の発現を制御するという研究結果を報告している。さらに、マウス下肢虚血モデルにおいて、Shhが発現亢進していることを確認しており、研究をすすめていく予定である。また、腫瘍におけるリンパ節転移におけるリンパ節被膜浸潤の意義を検討し報告している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Shhは血管新生、腫瘍発生に関与している。申請者らは、FGF-2による治療的血管新生のメカニズムについて報告してきているが、ShhとFGF-2がangiopoietin-1,-2の発現を制御するという研究結果を報告している。さらに、マウス下肢虚血モデルにおいて、Shhが発現亢進していることを確認しているため。また、腫瘍におけるリンパ節転移におけるリンパ節被膜浸潤の意義を検討し報告している。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者らはPKC/PDGF-BB経路が糖尿病性血管障害の発生初期段階に最も重要であることが明らかにし、さらに多面的効果をもつスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害剤)はeNOS/NOを介して糖尿病性血管障害を改善することを報告している。Shhは糖尿病性の創傷治癒やNeuropathyを、血管新生を介して改善することが報告されてきている。今後は、糖尿病モデルマウスにおけるShh発現の病態学的意義をhedgehogの阻害剤を用い検討し、さらにShhのPDGF-BBなど血管新生因子との関連、スタチン投与によるShh発現の変化などを解析していく予定である。また、腫瘍におけるリンパ節転移におけるリンパ節被膜浸潤の意義、さらにShhの意義を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
STZ-DMマウスの下肢で、Shhの発現を確認する。STZ-DMマウスに重症下肢虚血手術を施行、Hedgehog阻害剤であるシクロパミンを投与し、血流回復効果の変化をレーザードップラーにて測定、免疫染色にて血管管腔数を測定、病理組織学的解析を加え、糖尿病性血管障害におけるShhの機能を検討する。またAng-1、Ang-2、VEGF、PDGF-BBなど各種血管新生因子の発現を解析する。さらに同モデルに対するスタチン投与による血流効果改善機能にShhが関与していないか、Hedgehog阻害剤であるシクロパミンを投与し関連性を検討する。また、腫瘍におけるリンパ節転移におけるリンパ節被膜浸潤の意義、さらにShhの意義を検討していく。そのため、実験用動物、試薬等に研究費を使用予定である。
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