2013 Fiscal Year Annual Research Report
トリプルネガティブ乳癌の新規治療法開発のための基礎研究
Project/Area Number |
23591911
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
紅林 淳一 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (10248255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森谷 卓也 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00230160)
鹿股 直樹 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (60263373)
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Keywords | トリプルネガティブ乳癌 / mTOR阻害薬 / 癌幹細胞 / 抗エストロゲン薬 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
平成25年度は、トリプルネガティブ・サブタイプ (TN)を含む様々なサブタイプの乳癌細胞株パネルにおけるmammalian target of rapamycin (mTOR)阻害薬everolimus (EVE)の抗腫瘍効果、細胞周期、アポトーシス、癌幹細胞(cancer stem cells [CSC])制御に与える影響について検討した。EVEは、BRCA1遺伝子変異を伴うTNであるHCC1937細胞株で極めて強い抗腫瘍効果を示した。ER陽性細胞の一部に対しても、中等度の抗腫瘍活性を示した。多くの細胞株において、G1-S移行阻害、アポトーシス誘導、CSC比率の低下がみられた。 ER陽性乳癌細胞株における抗エストロゲン薬 (antiestrogen [AE])によるCSC抑制メカニズムに関する研究も行った。AEは、ER陽性の4種類の乳癌細胞株全てにおいて、エストロゲンによるCSC比率増加作用を阻害した。その阻害効果は、ホルモン感受性の低下した細胞株では、弱い傾向を示した。ER陽性乳癌細胞において、CSCはER陰性であり、エストロゲンによる直接的な影響を受けないことが、多くの基礎研究により示されている。そこで、ER陽性のnon-CSCによるER陰性CSCに対するパラクリン経路による制御機構の解明を目指すpilot studyを開始した。ホルモン感受性が高いMCF-7細胞株にエストロゲンを暴露させ、CSCとnon-CSCをフローサイトメトリーでsortingし、mRNA expression microarrayで網羅的に発現プロファイルを比較検討した。その結果、non-CSCにおいてエストロゲンによりCSCに比べより強く発現が促進されるパラクリン因子の候補遺伝子が同定された。今後、さらに本研究を進めていく予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Marked lymphovascular invasion, progesterone receptor negativity and high Ki67 labeling index predict a poor outcome in breast cancer patients treated with endocrine therapy alone.2014
Author(s)
Kurebayashi J, Kanomata N, Shimo T, Yamashita T, Aogi K, Nishimura R, Shimizu C, Tsuda H, Moriya T, Sonoo H
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Journal Title
Breast Cancer
Volume: 21
Pages: 214-222
DOI
Peer Reviewed
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